業務効率化
2019.03.31
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生産性を分析する指標とは?KPIに使う指標や生産性の高め方を解説

働き方改革が進む中、自社の生産性を高めたいと考えている企業は多いでしょう。生産性を高めることは企業の必須課題です。今回は生産性についての基本知識はもちろん、生産性分析で使う指標や生産性を高める方法を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

そもそも生産性とは?


労働生産性に関する基本知識を紹介します。

生産性についての基本知識

労働生産性とは、「労働者1人あたりが生み出す成果」もしくは「労働者1人が1時間あたりに生み出す成果」を表します。産出(労働で得られた成果・価値)を投入(労働投入量)で除することによって求められます。

また、労働生産性は「物的労働生産性」と「付加価値労働生産性」の2種類に分かれ、適切に使い分けなければなりません。物的労働生産性は、産出を「生産量」や「販売金額」とした場合の労働生産性を意味します。一方で、付加価値労働生産性は、産出を「付加価値額」とした場合の労働生産性を意味し、利益最大化のための指標として用いられることが多いです。

生産性分析についての基本知識

企業を経営していくうえでは生産性分析は欠かせません。生産性分析とは財務分析のひとつであり、企業の効率性や生み出した付加価値を分析するものです。

生産性を分析することで、インプットを抑えながらアウトプットを最大化するための課題が見えてきます。適切な方法で経営資源(ヒト・モノ・カネ)を活用して、経営の効率化や企業のさらなる成長につなげてください。

こちらの記事もあわせてご覧ください。
関連記事:生産性を向上させるには?取り組みのポイントや企業の成功事例を紹介

生産性分析の基本的な用語は?


生産性分析における基本用語について簡単に説明します。

投入量

生産性分析における投入(量)とは、「労働者数」または「労働者数×労働時間」を意味する場合が多いです。企業が利益を上げるために投入した経営資源(ヒト・モノ・カネ)の量と考えても良いでしょう。

得られる成果が同じである場合、投入量は少なければ少ないほど生産性が高くなります。ただし、労働投入量を減らすと、それに伴ってさまざまなリスクも発生するので注意してください。

産出量

生産性分析における産出(量)とは、労働によって生み出された成果・価値を意味します。物的労働生産性を考える場合には「生産量」や「販売金額」。付加価値労働生産性を考える場合には「付加価値額」として捉えてください。

投入量が同じである場合、産出量は多ければ多いほど生産性が高くなります。つまり、企業が生産性を向上させるためには、より少ない投入量でより多くの産出量を得られるよう改善しなければなりません。

付加価値

生産性分析における付加価値とは、企業において新しく生み出された価値や追加された価値を意味します。付加価値の計算方法は、主に「控除法」と「加算法」の2種類に分類されます。

「控除法」付加価値=売上高-外部購入価値(社外に支払った金額)
「加算法」付加価値=経常利益+人件費+減価償却費+賃借料+金融費用+租税公課

生産性分析で使う指標・計算式とは?

労働生産性

労働生産性は業務効率化のためには欠かせない指標であり、産出(労働で得られた成果・価値)を投入(労働投入量)で除して求められます。

労働生産性=産出(生産量や付加価値額)/投入(労働者数または労働者数×労働時間)

生産性を高めること、つまり、より少ない投入資源でより多くの成果を産出することが、経営の効率化や企業のさらなる成長には欠かせません。

労働分配率

労働分配率とは、企業が産出した付加価値のうち、人件費(賃金給料、福利厚生費、退職金など)として労働者に支払われた割合を指します。

労働分配率=(人件費/付加価値)×100

労働生産性は高ければ高いほど好ましいですが、労働分配率の場合、そうとは限りません。分配率が低すぎると労働者に不満が募り、高すぎると事業が困難に陥るリスクが大きくなります。

生産性分析の事例は?


具体的な数値を用いて、下記の企業の付加価値・労働生産性・労働分配率を求めてみましょう。なお、付加価値については「控除法」を用います。

労働者数:60人
売上高:40,000,000円
外部購入価値:10,000,000円
人件費:18,000,000円

こちらの条件をもとに計算してみましょう。

付加価値=売上高-外部購入価値=40,000,000-10,000,000=30,000,000円
労働生産性=産出(付加価値)/投入(労働者数)=30,000,000/60=500,000円
労働分配率=(人件費/付加価値)×100=(18,000,000/30,000,000)×100=60%

上記の企業は、30,000,000円の付加価値を生み出し、そのうちの60%を人件費として労働者に分配していることが分かりました。また、労働者1人あたり500,000円の付加価値を生み出しています。これらのデータを同業他社と比較したり、改善したりすることで、経営の質を向上させていくのです。

企業の生産性を高めるには?


最後に、企業の生産性を高める具体的な方法を紹介するので参考にしてみてください。

魅力的な商品を作り付加価値率を高める

企業の生産性を高める方法としては、付加価値率を向上させることが挙げられます。付加価値率を向上させるには、まず売上高を上げなければなりません。そのために、今まで以上に魅力的な商品やサービスをつくり、提供していく必要があります。

また、外部購入価値を引き下げることも重要です。仕入単価を抑えたり、外注工程の一部を内製化したりすることで、付加価値率が向上する場合もあるでしょう。

設備を有効利用し有形固定資産回転率を高める

生産性を向上させるために、有形固定資産回転率を高めることも大切です。有形固定資産回転率とは、効率的な設備投資ができているかどうかを見る指標です。以下のような取り組みを行い、回転率を上げてみてください。

・受注を増やすことで、設備の稼働率を最大化する
・有効的な設備投資を行い、効率性を上げる
・有効的な設備投資を行い、加工・製造技術などを上げて付加価値を高める

外部化などで従業員一人当たりの売上高を高める

従業員がムダな業務や単純作業に時間を割いていては、一人当たりの売上高は伸びません。一人当たりの売上高を伸ばすためには、労働時間は増やさずに、従業員をコア業務に専念させる必要があります。そのためには、例えばクラウドソーシングなどを活用してノンコア業務をアウトソーシングすることが有効だと言えます。

また、ITツールの導入も欠かせません。コミュニケーションツールやスケジュール調整ツールを活用し、業務効率化を進めてみてください。

こちらの記事もぜひご覧ください。
関連記事:コア業務の定義とは?コア業務に集中するメリットや方法も徹底解説!
関連記事:ノンコア業務の意味とは?アウトソーシングの重要性や注意点を解説

まとめ

生産性についての基本知識や生産性分析で使う指標などを紹介しました。少子高齢化・労働力不足が進む中、生産性を高めることは企業の必須課題だと言えます。ぜひ当記事を参考にして、生産性を向上させてみてください。

実際の成功事例から紐解く、
チームの生産性がアップするポイントとは?

「働き方改革」が進む中、企業での生産性の改善は急務です。昨今の市場トレンドとともに成功事例も紹介します。

【こんな方におすすめ】
・生産性アップのポイントを知りたい
・企業のさまざまな事例を知りたい
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にしすん
早稲田大学商学部卒業後、コンサルティング会社で人事業務を担当。新卒・中途採用全般に携わる。 その後、フリーランスとして独立。WebマーケティングやWeb広告の分野で活躍中。マーケティング・金融・会計・人事労務など、幅広い知識を持つ。

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