企業インタビュー
公開日: 2019.01.10 / 最終更新日: 2020.02.14

社内に専属ディレクターを配置し、作業の外注で会社力を数倍に。多くの業務を発注するノウハウ大公開:株式会社ケースオクロック

LPなどのデザインやライティング、コーディングからアンケートまで、幅広く多岐にわたる業務で、クラウドソーシングを活用いただいている株式会社ケースオクロック様。

顔の見えないオンライン上のやり取りを不安に感じるクライアント様は少なくありませんが、代表取締役の山本さんは「不安はない」といいます。今回は、クラウドソーシングの活用方法で工夫されていることを中心に伺いました。

多岐にわたる業務にクラウドソーシングを活用


出典元:WAYLLY~ONLINE SHOP~

―御社ではどのような事業を展開されているのでしょうか。
当社ではスマホケース「WAYLLY」の販売などの物販業を主軸としていますが、Web制作の受託も手がけています。私はプログラミングが多少わかるので、プログラミングやデザインなど、Web制作のディレクションの方に入っています。

―どのくらいの人数でやられているのでしょうか。
社員が6名、アルバイトが6名くらいで、従業員10名程度です。

―クラウドソーシングはどういった領域で活用されていますか。
たとえば、LPの制作の場合、ライターさんにまず原稿を起こしていただいて、次にデザイナーさんにお願いして、次にコーディングを依頼してLPが完成するといった形で、ベルトコンベア式で依頼することが多いです。

他にも私は社内セミナーなどを定期的に行っているのですが、動画で撮影してMP3に転換したものをクラウドワーカーさんに文字起こしをお願いして、次に別のクラウドワーカーさんに校正をお願いして、記事化したものをnoteに公開するといった使い方もしています。

ホームページのプログラム開発やホームページの記事発注、それから、アンケート機能も使っています。当社のスマホケースを例に挙げると、「このケースはどう思いますか?」とか、「改善すべき点としてどういうところがありますか?」となど、プロダクトの強みや弱み、あるいは、改善したプロダクトに対する参考の意見を得るために、クラウドワーカーさんに協力いただくこともあります。

―いろいろな使い方をされていますが、そもそもクラウドソーシングを使われることになった理由を教えていただけますか。
優秀な人材を雇用しようとするのは難しいのと、採用するにはお金がかかる時代ですがコストを抑えたいという面がありました。現代ではクラウドソーシングで様々な仕事が依頼できる時代ですので、人材にかかる固定費を減らして、繁忙期はクラウドワーカーを増やすことで変動費化したいというのが理由です。

あとは、従業員は労働時間の制約がありますが、クラウドワーカーさん何人かに依頼して、24時間フルで回す方が作業効率はよいのではないかと思いました。

クラウドワーカーさんは、プロフェッショナルとして独立されている方と、空き時間を有効活用したい方や副業のレベルでやってる方の2つのパターンがあると思います。それぞれに採用するのが難しい優秀な人材に依頼しやすい面と、安めの費用で依頼できるところがメリットで活用しています。

クラウドソーシングを利用する不安はない

―クラウドソーシングを幅広く活用されている中で、クラウドソーシングを活用するものと自分で処理するものなどをどのような基準で分けられているのでしょうか。
私は「自分でやる」、「クラウドソーシングで依頼する」、「企業に依頼する」という3つの選択肢を作っています。まず、クラウドソーシングでは、作業がすぐに終わらないような比較的重い案件は依頼しないようにして、比較的軽い案件を頼んでいます。

自分でやるのは、クリエイティビティーが必要で、自分にしか作業ができないものです。一方で、アプリの制作など比較的重い案件で、保守管理が必要になるようなものは、企業に依頼する形にしています。

―「この人に依頼して大丈夫なのか」、「きちんと納品されるのか不安がある」といったお話を他のクライアント様からお聞きするケースが多いのですが、何か対策はされていますか。
期日までに納品されないと非常に困るのですが、基本的にそういったことはまず起こらないので、その点に関しては心配していないです。デザインを発注した時に、イメージと違ったものが上がってくることがあるので、そこが悩みですね。初回の発注はデザイナーさんのクオリティがわからないので。

そこで、良い人を選定するために、同じ案件で安めの金額で3人くらいに同時に発注することがあります。時間的に余裕がある時は3つ上がってくるのを待って、実際にはその中から良いものを1つだけ使っています。

時間がない場合は、1人あたりの作業が減ってしまいますが、複数の人に分けて発注しています。お金の無駄は生じてしまいますが、そこまでクラウドソーシングの利用で懸念していることはないですね。

―オンライン同士顔が見えない相手に依頼する時に、連絡がとれなくなくなることやイメージと違ったものが上がってくるといった不安から、利用に踏み切れないといったお話をお聞きすることがあります。その点はいかがでしょうか。
私はスキルが足りないケースを除くと、こちらが納得いくレベルまで作業していただけるものだと思っています。こちらがOKしないとお金は支払われませんので、納品物に対する心配はしていないです。それから、評価が高い方は、過去に自分に貯まった評価を1日で潰しちゃうようなことをするのはまずあり得ないだろうと認識しています。

それから、私が依頼しているケースでは、比較的納品日希望日通りに上がってきますが、理由はあると思っています。クラウドワーカーさんと連絡を密にとって、なるべく早くレスポンスすることだけはずっと意識しています。それをきちんとやれば問題は起こりにくいと思っています。

なるほど。ワーカーさんを選定する際はどのような点を見ていますか。
「過去の実績を送ってください」と伝えて、内容を見てから決めてるケースがほとんどです。一方でクラウドソーシングに慣れている人の中に定型文だけ送ってくる人もいますが、この方々は依頼内容の中身を見てない可能性が高いので、結構外すこともありますね。

―しっかりと案件の内容を見て応募していることが伝わるようなコミュニケーションをとってる人に依頼されているのですね。この他にクラウドワーカーを募集する際に工夫されている点はありますか。
間口を広く取るため、募集する際の依頼内容はあまり難しく見せずに、簡単な内容を伝えるといことを徹底しています。応募してきてくれた方には、用意している定型文を返して、そこで初めて具体的な内容を知ってもらう形です。

最初に細かい指示書を載せない方が、多くの応募者に集まってもらえる傾向があるので、費用で判断ができたり、相見積もりをとったりして選ぶことができます。

それから、ライターさんを募集してたのに、デザインできますっていう人たまに来ます。そういった時は、「お気に入り」ボタンに入れて、次に合う案件があった時に直接アプローチするリストとして管理しています。

「今すぐ作業できる人」を見つけられることもクラウドソーシングの魅力

他にも何か工夫されている使い方はありますか。
あと、もう一つ、「今すぐ案件」として、今すぐ作業できる人を募集することがあります。やり取りしているワーカーさんで、当然ですがその時に暇ではない人は多いので、簡単な案件であれば「今日の24時までに作業完了できる方」を条件に募集をかけています。

今すぐバイトを用意しようとしても無理ですが、「今すぐ作業をやりたい」というニーズが、クラウド上にいる暇な人を見つけることで満たせます。

―実際に募集してすぐにクラウドワーカーが集まるものなのでしょうか。
案件の内容によりますが、肌感覚で大体わかるようになってきました。「アンケート用100枚をスキャンしたデータがあり、名前とメールアドレスをリスト化して欲しいです」、という依頼を500円で出すと、10人20人くらいすぐ集まります。

額にもよりますが、「今日中にコーディングできる方」という依頼も、LP1枚分の簡単なものであれば、すぐに集まります。あるいは、「動画を見てアンケートを送ってください」といった依頼の場合は、タスク形式にすれば一瞬です。募集の仕方にはよりますが、当日何かの作業を終わらせようと思ったら、比較的お金さえ出せば、1日で終わると思いますよ。

ただ、特殊な業務は集まりにくいです。たとえば、ライターは経験3年以上など、こだわって募集条件を設定すると集りにくい面があります。

―今すぐといっても、発注するには要件定義をするために内容を整理するのに時間がかかることも多いかと思います。クラウドソーシングで発注するのは、自分でやるより早いというのが理由でしょうか。
逆に言えば、外に作業を出さない限りはずっと作業者からは抜け出せなくなります。その上で私は要件定義書を作る方が合理的だと考えています。指示書を作って依頼すれば、作業をしていただいてる間に他の仕事ができますので。

従業員が5名程度会社でも数十名のパワーで仕事を回すことができます。

クラウドソーシングの活用は専属ディレクターが管理

―発注内容が多岐にわたると、すべてを山本さんが管理するのは大変なのではないかというイメージですが、どのようにされているのでしょうか。
社内に1名クラウドディレクターのようなポジションを用意し、その社員が全社の発注からディレクションをまとめて対応する体制にしています。

まだ、ディレクターをやり始めて1週間、2週間程度ですが面白さを感じているようです。その社員自身で対応していたデザインコーディングの依頼を1案件しか受けられていなかったのが、クラウドソーシングで外注することで、6案件くらい回せるようになっています。本人も作業スピードが6倍くらいになってると、感じているようです。

―いろいろ幅広く発注されていると思いますが、今後新しい発注の仕方でやってみたいと考えられていることはありますか。
プロジェクトチームを作って、クラウド上でチーム組成して進めるようなものをやってみたいです。プロフェッショナルな人達が集まった組織を、クラウド上で持てるのは非常に良いのではと考えています。

たとえば、ホームページを作るというタスクで考えると、クラウドワーカーでライティングのできる人は社内にいるライターよりもライティングを勉強している、デザインに関しても、一つの会社の社員としてデザインをやってる人よりもモチベーションが高いと思います。ディレクターも外注してクラウドワーカーにするということも考えていきたいです。

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掲載企業

株式会社ケースオクロック
SNS等で話題のくっつくスマホケース「WAYLLY(ウェイリー)」を販売。時代や状況の変化に応じて、 最先端の愛されるアイテムやサーピスを提供する会社。 こ提供していきます。取扱店舗は、ヨドバシカメラ、ヴィレッジヴァンガード、ドン・キホーテなど約1000店舗で展開。楽天市場、Amazon、Yahooショッピング、自社モールなどでも販売中。
株式会社ケースオクロックのコーポレートサイト

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