商品名やサービス名、会社名など、ブランド名の重要性は理解していても、「決め方がわからない」「アイデアが浮かばない」「決めるまでに時間がかかる」という場合はありませんか?今回は、ブランド名の決め方や役立つツール、その他の手段について紹介します。
目次
ブランド名の決め方はなぜ重要?
ブランド名を決める目的
ブランド名を作る目的とは、その名前を通じて効果的に認知度向上と売上増を図ることです。そのため、まずは名前をしっかりと記憶してもらうことが大前提といえます。
インターネットが普及した現代では、ブランド名も全世界で通用するものが求められます。そのため、将来にわたって全世界で長く記憶に残るブランド名を決めることが重要です。
ブランド名の変更による成功事例
発売当初は「缶煎茶(かんせんちゃ)」という名前で販売されていた伊藤園の緑茶飲料を「お~いお茶」と改名したところ、約6倍の売上になりました。わかりやすく印象的な名前に変えたことでイメージが変わって親近感がわき、消費者の購買意欲を後押しした良い例です。
また、以前は「フレッシュライフ」という名前をつけて販売していた靴下を「通勤快足」と改名したところ、約15倍の売上アップにつながった事例もあります。商品の特徴だけでなくターゲットもすぐにわかるネーミングであるため、サラリーマンを中心に爆発的なヒットとなったのです。長く記憶に残るようにとの考えから、「快速」と「快足」をかけた表記にしています。
ブランド名の決め方
記憶に残る効果的なブランド名はどのように決めるとよいのでしょうか。おすすめな方法を5つに分けて紹介します。
複数の言葉を連結させる
たとえば「ブレス(息)」と「ケア(手入れ)」を組み合わせた「ブレスケア」のように、複数の言葉を組み合わせてネーミングする方法があります。キーワードを組み合わせて商品や会社の特徴、個性を表現します。キーワードやそれにまつわる類語を抽出し、同時に英語のワードも洗い出すと、より候補が広がります。長くなり過ぎないよう注意しながら、語感が強く響きの良い組み合わせにするのがコツです。
単語を部分的に変える
機能や特徴から導いたキーワードをそのまま連結させる方法のほか、メグミ+ミルク=「メグミルク」のように一部を省略する方法や、複数のワードの頭文字だけをつなげる方法などもあります。キーワードのインパクトが薄い場合や、語感が悪い、発音しづらいなどの場合に効果的です。ブランドのイメージとかけ離れない程度に変化させてみましょう。
英語表記や漢字表記にする
日本語をあえて英語などほかの言語で表記したり、カタカナを漢字に変えてみたりして置換する方法もあります。たとえば、歯ブラシ製品のひとつである「リーチ」は、「口の奥まで届く」という特徴を日本語から英語に変換しています。また、「爽健美茶」は商品コンセプトである「爽やかに、健やかに、美しく」の頭文字をとっているのが特徴です。ほかの言語や漢字にすることでブランドの意味・雰囲気・イメージが伝えやすくなります。
ダジャレやオノマトペを使う
おなかの張りやおならを抑える「ガスピタン」や、階段用滑り止めの「スベラーズ」など、ダジャレを使ってブランド名を記憶させやすくする方法もあります。また、氷菓「ガリガリ君」、殺虫剤の「ゴキブリホイホイ」のように、擬音や擬態語などのオノマトペを利用して印象的なネーミングに仕上げる方法も効果的です。いずれも言葉のおもしろさとインパクトで名前や機能を記憶にとどめられます。
ブランド名の決定時に役立つツール
実際にブランド名を決める際、下記のようなオンラインツールを利用するとより効果的なネーミングが可能です。
nomyne(ノミネ)
「nomyne」は、候補のブランド名にパワーがあるか、すでに権利化されていないかなどのチェックを無料で行い、商標登録までサポートしてくれるツールです。キーワード型検索エンジンでは見つけられない名前の類似も検索できる点が特徴です。
Panabee(パナビー)
「Panabee」はドメイン名の自動検索ツールですが、商号や屋号、商品、サービスなどの一般的なネーミングにも活用できます。任意のワードを入力して検索ボタンをクリックすると、利用可能なドメイン名が表示されます。また、2種類のワードを入力して検索するとドメイン名のアイデアが表示されるため、ネーミングの参考にもなります。
なお、日本のドメインである「.co.jp」だけではなく、「.co.uk」「.in」「com.au」など、各国で利用できるものも確認できるため、世界で通用するネーミング制作の一助となります。
ネーミング辞典
「ネーミング辞典」は、入力した任意のワードを英語やドイツ語、アラビア語、中国語など12カ国語に変換してくれるサービスです。たとえば「海」と入力して検索すると、各国の単語と読みを表示させることができ、スペルや発音・音の響きを活かしたネーミングも可能となります。
ブランド名の考案依頼なら「クラウドワークス」
ネーミングのアイデアやノウハウが無い場合・良いブランド名をつけられる自信がない場合には、クラウドソーシングサービスで募集する方法もあります。不特定多数の人に業務を委託できるクラウドソーシングサービスにはネーミングのプロも登録しているため、経験豊富な人材からもっとも希望に近い人を選べるうえ、短期間で納品してもらうことも可能です。
関連記事:ネーミングはクラウドソーシングで依頼できる!相場はいくら?
クラウドソーシングの中でも最大手の「クラウドワークス」を利用してブランド名の考案を依頼すると、さまざまなメリットが得られます。
コンペ形式で多数の案を集められる
特定のワーカーにブランド名を考案してもらうこともできますが、多くの案から良いブランド名を選びたい場合、コンペ形式で発注すると便利です。
採用者に支払う金額は数千円程度から任意の金額を設定することができるため、制作会社やコピーライターへブランド名の考案を依頼するより大幅にコストをカットできます。
関連するほかの仕事も依頼できる
クラウドワークスでは、ブランド名の考案にくわえて、ブランドロゴの制作やパッケージデザインなどの関連業務もそれぞれのプロに依頼できます。各分野において高いスキルと実績を持つプロが多数登録しているため、一連の仕事をワンストップで依頼できる点も魅力です。