マーケティング
公開日: 2019.06.04 / 最終更新日: 2020.11.17

アンケート分析とは?考察に使える分析方法や無料ツールを紹介!

簡単なアンケートであれば、自分でアンケート表を作成して回答してもらい、集計までしたことがある人もいるかもしれません。では、集計後の「分析」まで行ったことはありますか?ここでは、アンケートを分析するということはどういうことか、分析する手法や注意点などを紹介します。

アンケート分析を経験者に依頼するには?
全国のプロが登録する「クラウドソーシング」がおすすめです。利用企業の声やサービス利用の流れはこちらです。▶クラウドソーシングの利用企業500社から聞いた調査結果を大公開

 

アンケート分析って難しいの?


アンケートは「やって終わり」ではなく、その結果を有効的に活用することが大切です。アンケートを「分析」するプロセスはそのためにあります。分析結果が課題発見につながり、その後の営業活動に活用できるため、アンケートで「何を知りたいのか」という目的をしっかりと決めておくことが重要です。

例えば「自社商品の市場における評価を知りたい」という場合、誰に聞くのか、どんな評価を知りたいのかなど、その対象者や設問文、選択肢などを誤って設定すると、欲しいと思っていた結果を得られないことがしばしば発生します。また、得られたデータをひも解くにも、客観的な視点での分析が必要となるため、精度の高い結果を得るにはそれなりの専門的な知識や技術が必要となります。

そのため、プロの調査会社などに依頼することが多いのですが、最近では無料で簡単にアンケートができるツールも出回っており、それらを利用することでコストを抑えてスピーディに分析までできます。基礎知識と分析の注意点さえ押さえておけば、それらを有効活用することも可能です。

アンケートコンテンツのメリットに関してまとめている記事はこちらです。
関連記事:アンケートをコンテンツに活かす!独自コンテンツの強みとは?
アンケートの回答率を上げるコツはこちらの記事がおすすめです。
関連記事:アンケートの作成方法は?おすすめツールや回答率を挙げるコツを紹介

アンケート分析の手法は?


分析の基礎知識として、アンケートの分析手法をご紹介します。

全体像を単純集計で把握する

単純集計とは、分析の基本となる集計方法で、全体像を把握するための第一歩です。質問ごとに、その質問に答えた人は何人いたか(人数)、回答者の比率(%)はどのくらいか、平均値はどうかなどを確認する集計です。これにより、質問に対する回答の全体的な傾向を確認します。

データの詳細をクロス統計で分析する

クロス集計とは、例えば、男女差や年代による違いを把握したい時などに使用する手法で、単純集計よりもデータをさらに深く分析したい場合に使用します。回答者の性別や年齢、居住地域などの属性でクロス分析を行うほか、「設問間クロス」という質問同士を掛け合わせて読み取る方法などもあります。

時系列データで推移を見る

時系列データ分析は「トレンド分析」とも言われ、ある特定の質問に対する答えが時系列によってどのように変わっていくか、変化を読み取る分析手法です。毎月末、自社の新商品の認知度に関して同じ質問でアンケートを取り、その上昇度合を確認するなど、時間の経過による推移を確認します。

アンケートを含めたマーケティングリサーチ全般についてまとめた記事はこちらです。
関連記事:マーケティングリサーチとは?手法や事例、市場調査との違いも解説

アンケート分析の無料ツールは?


アンケート分析を無料でできるツールも数多くあります。いくつか紹介します。

多数の分析機能がある「SurveyMonkey」

アメリカ生まれの「SurveyMonkey」は、その分析機能の多様性が魅力です。簡単にアンケートを作成・実施できるだけでなく、「分析」「編集」「配信」などの機能も無料で使えるため、取得データをレポートにしたり、共有したりするのに便利なツールです。

BtoBに特化した「MOMONGA」

「MOMONGA」はBtoBの利用に特化した調査ツールです。アンケートの収集状況がリアルタイムで表示され、結果はわかりやすいグラフで確認できます。収集データを条件で絞り込んだり、設問間の相関関係を分析したりすることもでき、ビジネスシーンにも最適なツールです。

汎用性が高い「Excel」

表計算ソフトとして一般的に広く使われているExcelも、無料で使えるツールのひとつです。「分析ツール」を利用することで複雑な統計学的分析ができ、例えば複数の数値の相関関係なども簡単に知ることができます。計算結果を素早く出力テーブルに表示したり、グラフ化したりすることも容易にできます。

関連記事:アンケートを正確に集計するには?エクセル活用と効率的な方法を解説

アンケート分析する際の注意点は?


実際に分析をする場合は、以下の点に注意しましょう。

相関関係と因果関係は異なる

分析をする際によく使われる相関関係ですが、相関関係とは、2つの事柄のうちの片方が変わると他方も変化する、という関係です。一方の因果関係とは、2つ以上の事柄において原因と結果の関係がある、つまり「AだからBである」が成り立つ関係です。

なお、仮に「利用回数が多い客ほど利用額が多い」という相関関係が成り立っている場合でも、「利用回数が多いほど利用額も高くなっていく」という因果関係が成り立っているとはかぎりません。利用回数が増えればお金を使うことが多くなり、それに比例してトータルの利用額は多くなりますが、利用回数が多い人の1回の利用額は必ずしも高いわけではないからです。

このように、一見似ているように感じるものの、実は大きく異なっている場合もあります。データの裏にある背景や周辺データも確認して分析を行うようにしましょう。

集計結果に沿ったグラフを作成する

データはわかりやすくグラフを使って可視化することが多いですが、グラフの種類は設問タイプに適したものを選ぶ必要があります。

単純集計やクロス集計においてひとつの選択肢のみを選ぶ単一選択型(SA)の場合は、合計が100%になるため「円グラフ」や「帯グラフ」を使います。一方の複数選択型(MA)の場合は、合計が100%にならないので「棒グラフ」や「折れ線グラフ」を使うとわかりやすくなります。

目標・仮説に沿った質問を事前に仕込む

アンケート調査は「仮説を検証するために行う」と言われるように、目的達成のために知りたい、結果として得たいという要素を事前に仮説として抽出しておくことが重要です。

例えば、自社商品に対して「高級感がある」「高そうだ」というイメージが定着している場合、それらの選択肢を入れて設問を作ることで、実際の評価を確認できます。また、「優雅」「スタイリッシュ」というイメージを今後定着させたい場合、これらのワードを選択肢に入れることで需要度を知ることができます。このように、確認したいことや仮説を事前に質問に盛り込むことが、目標達成の近道となります。

アンケート分析を外部化するには?


分析結果の精度を上げるために、専門の会社に依頼したり、クラウドソーシングなどの登録者に依頼したりして外部化することも検討してみましょう。

専門とする企業に依頼する

プロの専門的な判断で分析をしてもらう場合は、調査会社などの専門企業に依頼します。分析だけではなく、アンケートの企画・設計から、集計・分析・報告までをスピーディに行ってくれる会社も多いです。

クラウドソーシングを活用する

クラウドソーシングには、もともとリサーチ会社に在籍していた人や専門知識を有するフリーランスなども多いため、このような人に仕事を発注することもできます。個人に直接依頼ができるため、専門会社に比べてコストが抑えられることもあります。利用企業のアンケートを無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。
【無料ダウンロード】クラウドソーシングの利用企業500社の声をもとに、実際に外注したお仕事の種類、メリット・デメリットに感じた内容、導入事例などを資料にまとめました。

まとめ

アンケートの分析には専門的な知識やノウハウが必要ですが、無料のアンケートツールも多く出回っています。そのため、簡単なアンケートの作成から回収・集計・分析・アウトプットまで、低コストでスピーディにできるようになりました。こうしたツールを使う場合は、ちょっとしたコツで失敗せずに正しい結果を導き出すことが可能です。また、精度をより上げるためには外注する方法もあります。ぜひ、アンケート分析の精度を高めて今後の戦略に生かしてみてください。

クラウドソーシングの利用企業
500社から聞いたアンケート結果を大公開します。

クラウドソーシングを活用する企業が増えています。約500社の発注内容、メリットやデメリットを紹介します。

【こんな方におすすめ】
・クラウドソーシングの実態を知りたい
・利用企業のリアルな声を聞きたい
・使い方や発注の流れを知りたい

coolpolaris
広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランやの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。

コメントは受け付けていません。