マーケティング
公開日: 2019.07.25 / 最終更新日: 2020.08.20

AI活用のメリット・デメリットとは?企業による導入事例も紹介

AIをビジネスで活用したいと検討している人の中には、具体的なメリットとデメリットを知りたい人もいるのではないでしょうか?今回の記事では、そもそもAIとは何かだけでなく、AI活用でのメリット・デメリット、実際にAIを導入した企業事例をまとめて解説します。

AI活用などによる労働生産性改善の必要性とは?
労働生産性の改善は、あらゆる課題解決につながります。解決策を詳しくまとめた資料を無料ダウンロードできます。▶成功事例から紐解く、チームの生産性がアップするポイントとは

 

AIとは?


ここでは「AIとは?」という疑問に対し、2点に絞ってシンプルに解説していきます。特に、ロボットとは何が違うのかという点はAIならではのポイントになるため、その違いについてしっかり理解しておくことが重要です。

Artificial Intelligenceの略称で人工知能を意味する

AIとはArtificial Intelligence、日本語では人工知能を意味します。一言で表現するなら「人間の脳が行う知的な作業を模倣したソフトウェアやシステム」。身近な活用事例を挙げると、Eコマースサイトのレコメンド機能やWebサイトに使われるチャットボットなどです。

ロボットとの違いは自ら学習する点

AIについて理解が進むと「ではロボットとは何が違うのか?」という疑問が生まれるかもしれません。ロボットとの大きな違いは「脳を使って自ら学習する」点と言えます。ロボットは組み込まれた情報やプログラムを用いて思考することは可能ですが、AIのように自ら学ぶことはできません。

AIにできることとは?


AIにできることとして挙げられるのは、「情報収集」「文字や音声、画像、動画認識」「情報の解析や分析」「情報に基づいた将来予測」「マッチングや提案」「作業プロセスの効率化」「作業の自動化」などです。

特に、過去のデータに基づいたパターン分析、解を導くなどの能力はAIの得意分野とも言えます。具体的には、将棋や囲碁のゲームにおいてトップ棋士と試合した際にAIが勝つことや、難病の病名を短時間で言い当てるなどがそれに当てはまります。

AI活用によるメリットは?


AIの導入には当然コストが発生しますが、今まで人が行っていたことをAIに変えることによって、人件費の削減などが期待できます。費用対効果については、ここで紹介するメリットをもとに検討してみてください。

効率化、生産性の向上

AIを導入すると、今まで人間が行っていた作業の効率化、生産性の向上が期待できます。ロボットができない「自ら思考して判断する」という作業についても、AIの力を借りれば自動化・効率化できる可能性が高いです。

AI以外による生産性向上の方法はこちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:働き方改革を進め、生産性向上させるには?方法や成功事例を徹底解説

人件費削減

AIの実用化が進めば人件費削減につながるでしょう。今まで人間にしかできないと思われていた仕事も、AIを活用することで自動化できます。それに付随して、採用にかかるコスト、トレーニングに関わるコストの削減も可能です。

労働力不足の解消

日本では現在、労働人口の減少により労働力不足が問題視されています。そんな中では、AIを活用した労働力不足解消が期待されています。人間が行っている定型的な作業は、AIによって補うことができ、人間が行う業務の約半分は、数年のうちにAIに置き換えられるとも言われています。

大量データの解析

大量のデータを集計・解析する作業はAIの得意分野です。結果を導くだけでなく、そのデータをもとに将来の予測やマッチングの提案を行うことができます。ビジネスにおいては、市場の予測や顧客データの分析などに活用できるでしょう。

クリエイティブワークへの集中

AI導入の副産物とも言えるのは、人間が本来のクリエイティブワークに集中できることです。上で説明した通り、AIは自ら学習を行う能力はあっても、完全な0の状態から1を生み出すことはできません。人間にしかできない仕事に時間と労力を投下できるという点は、AI活用のメリットと言えるでしょう。

働き方改革におけるAI活用法やAI活用のトレンドは、こちらの記事で詳しくまとめています。
関連記事:AIの活用で実現できる働き方改革とは?社内での活用例も紹介!
関連記事:ビジネスにおけるAI活用法とは?分野や企業での事例も合わせて紹介

企業でのAI活用における具体例


ここではAI活用における具体例として「スシローのビッグデータ活用事例」「東京海上日動の効率化・生産性改善事例」「ソフトバンクの作業時間削減」の3つを紹介します。自社に導入する際の参考にしてみてください。

スシロー

国内大手回転寿司チェーンのスシローは、AIを導入してビッグデータを活用し、来店客が食べる寿司の量の予測をしています。皿に取り付けたICチップにより、「いつ」「どこで」「どのくらい」その寿司が食べられたのかというデータと、日付データと気象データを組み合わせることで、予測が可能となりました。その結果、廃棄ロスと機会損失をともに下げることに成功しています。

出典元:株式会社あきんどスシロー

東京海上日動

保険会社大手の東京海上日動は、保険請求の手書き文書の文字認識にAIを活用し、業務効率化をはかっています。AI導入以前は担当者が文書を読んで手入力をしていましたが、AIの導入により手間が減少。企業がAI導入によって作業効率化に成功した事例です。

出典元:東京海上ホールディングス株式会社

ソフトバンク

採用の工程でAIを導入しているのが、大手電気通信事業者のソフトバンクです。2017年から新卒採用のエントリーシートの選考にAIを導入しました。IBMの「Watson」の自然言語処理機能を用いて、過去の合格・非合格のエントリーシートを読み込ませて学習を行っています。人の目での確認も行なっているそうですが、作業時間は従来の4分の1にまで削減できたそうです。

出典元:ソフトバンク株式会社

AI活用によるデメリットは?


メリットや企業事例を紹介しましたが、AI活用によるデメリットも知っておきましょう。デメリットも理解したうえで、自社のAI導入を検討していくことをおすすめします。

雇用の減少

AIのメリットとして、人間が行っていた作業は置き換えられると紹介しましたが、裏を返せば雇用の減少につながることも意味します。定型的な作業やドライバー業などは将来AIに置き換わる可能性が高いです。

リスクマネジメントの難易度が高い

通常のシステムでも同様のことが言えますが、AIが多くの工程に結びついた場合、何か問題が起きた際に影響する範囲が大きくなります。解決にはある程度の知識やノウハウがある人が対処することになりますが、その点でリスクマネジメントの難易度が高いでしょう。

情報セキュリティリスク

AIはネットワークを通じて顧客データや機密情報を取り扱います。これが意味するのは、情報漏えいやハッキングされるリスクも増加するということ。リスクマネジメントの観点では新たなポジションや人材確保が求められるかもしれません。

まとめ

AIを活用することのメリット・デメリットというテーマで、企業事例なども含めて紹介しました。日本企業のAI導入率は他国と比較して低いと言われています。労働力不足の課題には、AIの導入がキーポイントとなるでしょう。メリットとデメリットを理解して、自社への導入を検討してみてください。

実際の成功事例から紐解く、
チームの生産性がアップするポイントとは?

「働き方改革」が進む中、企業での生産性の改善は急務です。昨今の市場トレンドとともに成功事例も紹介します。

【こんな方におすすめ】
・生産性アップのポイントを知りたい
・企業のさまざまな事例を知りたい
・効果的な体制構築の方法を知りたい

Yukifun26
消費財メーカーでマーケティングを担当。消費者調査、コンセプト・商品開発、ブランディング、メディア戦略立案、販売戦略立案などブランドマーケティング全般、WEBマーケティングについてはオウンドメディア管理、SNSマーケティング、SEOなどを実務として経験。

コメントは受け付けていません。