業務効率化
2019.07.11
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AIの活用で実現できる働き方改革とは?社内での活用例も紹介!

「働く方々がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会」の実現のためとして進めている「働き方改革」。生産年齢人口が減り続ける日本社会では、「より短い時間で成果を出せるようにする」ことが重要です。そのためにAIが注目されていますが、その導入方法などを実際の事例をまじえて紹介します。

働き方改革が必要な理由とは?


2019年4月に「働き方改革関連法案」が施行され、いよいよ働き方改革へと踏み出した日本の企業社会。アベノミクスの重要施策となっているこの改革は、日本が抱える下記のような問題を解決するために進められています。

少子高齢化による人手不足の解消

日本の生産年齢人口は、2015年の国勢調査では7,728.2万人であったのに対し、2030年には6,875.4万人、2050年には、5,275.0万人にまで減少すると予測(※1)。これに加えて、昨今はネット通販の影響による物流業界のドライバー不足、高齢化に伴う介護・看護業界の労働力不足、ものづくりの現場では熟練者の後継者不足など、将来も恒常的に続く少子高齢化に伴う人手不足が社会問題となっています。

※1 2015年のデータは総務省統計局「平成27年国勢調査年齢・国籍不詳をあん分した人口(参考表)」より参照、2030年・2050年のデータは国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」より参照。

長時間労働の是正と生産性の向上

厚労省によると「健康の確保だけではなく、仕事と家庭生活の両立を困難にし、少子化や女性のキャリア形成を阻む原因、男性の家庭参加を阻む原因」となっているのが、長時間労働です。これが是正されると、ワーク・ライフ・バランス改善、労働参加率の向上、単位時間あたりの労働生産性向上にもつながります。この課題も、働き方改革推進の大きな要因です。

生産性を向上させる具体的な方法や、企業の成功事例はこちらの記事をご覧ください。
関連記事:働き方改革を進め、生産性向上させるには?方法や成功事例を徹底解説

AIとは?


AIとは具体的にどのようなものなのでしょうか。

人間の知能を人工的に再現するもの

AIとは、Artificial Intelligenceの略で、「人工知能」という意味です。人間の知的な振る舞いを人工的に再現しようとするもので、人間の知能をソフトウェアで部分的に再現しようとする動きが主流となっています。

ディープランニングによる進化で注目

AIは、人間の脳神経回路をモデルにした学習方法である「ディープラーニング(深層学習)」と呼ばれる技術の出現により、一気に注目度が高まりました。この技術により、コンピュータ自身が膨大なデータを読み解き、人間の脳と同じようにそこにある意味や概念を理解することが可能です。

その後も学習することで賢さが増し、人間並みの柔軟性に磨きをかけていきます。これにより、人間が行う業務や作業の代行を、人間並みの知恵や経験で短時間、かつ休みなく行うことが可能です。AIが働き方改革の一助として期待されているのは、こうした理由にあります。

AIの活用で効率化できる業務とは?


AIを効率的に活用できる業務はどのような領域でしょうか。

定型度の高い業務

現状では、マニュアル化されたオペレーション業務のような定型度の高い業務が最適です。たとえば、流れ作業などで単一な作業を繰り返す仕事、作業指標が明確で具体性の高い仕事、ノウハウが蓄積されている業務などがこれにあたります。逆に、抽象度が高くてコンセプチュアル(概念的)な業務は苦手です。

つまり、AIが「明確に定義された問題を、膨大なデータの利用によって感情無く淡々とこなす」のに対し、人間は「あいまいな問題を発見して、解決策を想像・創造し、感情に配慮しながらこなす」という棲み分けとなります。

AIの出現から一時、人間の仕事がなくなるのではないかという諸説が横行しました。しかし今では、人間とAIの共生による付加価値の創造によって、新しい働き方を模索する方向に社会全体がシフトしてきています。

AIやIoTによる働き方改革の事例


AIやIoTをうまく活用して、労働力不足や長時間労働を改善できるシステムやツールをご紹介します。

AIチャットボットで問い合わせ対応

内外から寄せられる、同じような質問などに対応できるのが「AIチャットボット」です。24時間対応が可能、かつ会話形式のチャットができるので、質問する側も気軽に利用できるメリットがあります。こうした音声自動応答にAIを活用すると、窓口業務の負担軽減につながるでしょう。

コールセンターで回答候補を提示

コールセンターでの会話内容をテキスト化し、それらにひも付く質問や回答候補をオペレーターに提示する応答支援でもAIを活用できます。回答を調べるなどのオペレーターの負担を軽減できるほか、業務の効率化も可能です。

ツイッターへの投稿代行

ツイッターの投稿をAIに代行させると、SNS運用コストや時間の削減につながります。AIの学習機能により、投稿者により似せた口調やクセなどを再現することが可能です。

製造現場で不良発生傾向を自動分類

たとえば製造現場での不良品などが発生した場合は、パターンマイニング技術によって自動分類が可能。熟練の技術者が行っていた解析が軽減され、高い精度維持を実現します。

ロボットによる接客

すでにPepperなどでもおなじみですが、音声や感情認識を活用したヒューマノイドロボットを導入すると、受付などの接客業務の代行を期待できます。24時間フルタイムで働いてくれ、多言語対応もできるので、ホテルや観光関連事業者などには重宝しそうです。また、物珍しさからの集客効果も期待できます。

働き方改革×AIでの企業実践例


実際に、AIの導入によって働き方改革に挑む事業の実践例をご紹介します。

富士通株式会社

  
富士通は、2018年11月にAIを活用した業務内容の見える化を実現する新サービス「FUJITSU Workplace Innovation Zinrai for 365 Dashboard」を提供開始しましたが、それより以前に約2,000人の従業員を対象に同サービスのトライアルを実践しました。

その結果、多くの社員が非コア業務に振り回されていることが発覚したのです。そこで業務改善を図り、コア業務に向き合う時間を16%向上させました。AI活用によって業務の効率化が成功した企業事例のひとつです。

非コア業務(ノンコア業務)の基本的な内容はこちらの記事をご覧ください。
関連記事:ノンコア業務の意味とは?アウトソーシングの重要性や注意点を解説

株式会社セブン&アイ・ホールディングス

セブン&アイ・ホールディングスでは、2019年2月、自社が運営する「オムニ7」のカスタマーセンターに丸紅情報システムズのクラウドAIサービス「MSYS Omnis」を導入。これにより、会員数増加に伴い増えていた問い合せに対して自動応答で対応することで、オペレーターの負担軽減と業務の正確性向上を実現しました。

ソフトバンクグループ株式会社

約17,000人の従業員を抱えるソフトバンクでは、総務や経理、福利厚生、OA関連などに対する社内からの問い合せが、月に約8,000件という膨大な量になっていました。

これを解決すべく導入したのが、社内AI「社サポ Brain」を活用したチャットボット。社員のさまざまな問い合せに対してAIが自然言語解析を行い、対応方法を社内イントラネットで探索して即座に回答することが可能になり、人員削減と効率化につながっています。

まとめ

この4月から法案が施行され、企業もいよいよ本腰を入れざるを得なくなった働き方改革。AIの導入により、すでに効果の高い働き方改革を実践している企業も続出しています。AIを導入するには、その企業の課題によりさまざまな活用法があるので、ここで紹介した事例などをぜひ参考に試みてください。

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coolpolaris
広告代理店でマーケティングやストラティジックプランナー、ライター等を長年担当。専門は統合マーケティングコミュニケーションで、リサーチ実施・分析及びWEBも含めたトータルコミュニケーションプランやの構築やブランディングを得意とする。WEBマーケティング経験も多数。

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