働き方改革の一環として、経理部の社員が本来取り組むべき業務をスムーズに遂行できるよう、日々のルーチン化した経理業務を効率化する取り組みを行っている企業が増えてきています。この記事では、経理業務を低予算・短期間で効率化する方法や見直し術をご紹介します。
目次
効率化したい経理業務といえば?
日次や月次、年次で発生する定期的な業務は、あらかじめ作業内容も流れも把握しているため、生産性を改善しやすい部類に入ります。一方、経理業務の中でも特別対応や個別対応が必要な業務・突発的に発生した業務などは、独自の判断を必要とするため効率化することが難しいといえます。ここでは効率化が難しいとされる業務を紹介します。
仕訳入力や伝票入力
仕訳入力や伝票入力の中には独特な仕訳もあり、ノウハウを持つ経理担当者がそれらの業務を行うことになるため、効率化が難しい業務のひとつです。
請求書の作成
請求書の作成は、取引先ごとに請求書フォーマットや必要な印鑑が異なる・PDFを送付するのか紙で郵送するのか分かれているなどと細かい決まりがあることが少なくありません。また、作成することだけでなく封入や発送業務も組み込まれているので人の手が必要になり、煩雑なうえ時間がかかることも多くあります。
経費や保険料、給与の計算
経理の仕事は取引の記録だけではなく、社員の経費・保険料・給与の計算も業務のうちに入ります。経費の範囲や領収書の正当性を確認したり、保険料や給与計算も個人ごとに計算したりするため、社員が多ければ多いほど時間を必要とします。
比較的すぐできる効率化の方法は?
日々の仕事をしながらでも実践できる方法を紹介します。
ワードやエクセル、PCのスキルを上げる
ワードやエクセルのスキルを上げると経理業務を効率化できます。たとえば、ショートカットキーやコピー&ペースト、関数、表作成などをスムーズにこなせるようになることが効率化のカギです。覚えておきたい初歩的な関数としては以下のようなものがあります。
=SUM(数値1,数値2, …)
・平均値を出すAVERAGE関数
=AVERAGE(数値 1, 数値 2, …)
・絶対値を出すABS関数
=ABS(数値)
・最大値を出すMAX関数
=MAX(数値 1, 数値 2, …)
社内ルールを策定する
社内で経費精算に関する詳細なルールが規定されていない場合は、それぞれ異なった形式や日程で提出することになりがちで、経理担当者の負担が増える原因となります。フォーマットの統一化や提出期間の設定などといったルールを策定することで、経理担当者が業務をスムーズに遂行できるようになります。
専門家の本やブログ、セミナー等を参考にする
経理業務の進め方や知識・経験は経理担当者それぞれで異なります。経理業務の専門家が開催するセミナーや本を参考にすると、業務の進め方や知識を見直したり新しく取り入れたりでき、業務効率化の手立てになるばかりでなく視野も広がります。なお、近年では個人ブログや動画サイトなどで経理関連のコンテンツを発信している専門家もいます。ネット上ではランキング形式で人気の高い経理関連コンテンツを紹介していることもあるので確認してみましょう。
経理業務の効率を根本から見直すには?
上記のようなすぐに改善できる内容だけでなく、本格的に根本から経理業務の生産性を上げるための方法を紹介します。
システムを導入する
今まで手入力で行っていたものは、経費精算システムや会計ソフトを導入すると効率化につなげられます。ただし、システム導入にあたってカスタマイズ開発を必要とする場合、要件定義や開発に時間がかかるため大きい予算が必要です。このようなケースになると経理部だけの判断では決定できないため、決裁権のある社員への提案が必要になることもあります。
アプリを活用する
交通機関を利用する社員を多く抱える企業の場合、交通系のアプリを導入すると経理業務がスムーズに行えます。中でも、経費精算サービスを提供しているアプリを導入することで社員1人ひとりが隙間時間や移動時間に入力できるため、経理担当者と社員の双方が精算業務にかかる手間を省けます。
外注する
システム導入やアプリ活用のように社内で解決を図るだけでなく、経理業務専門の人材に外注する方法も有効です。長年にわたって経理業務の経験をもつフリーランスや個人、セカンドキャリアの人、経理専門の会社への依頼などが選択肢となります。また、希望に合う人材を探せるクラウドソーシングサービスや、豊富な経歴をもつプロを探せるクラウドソーシングサービスなども外注先としておすすめです。
経理業務の効率化には「クラウドワークス」がおすすめ
経理・会計などのバックオフィス業務を効率化したい場合、クラウドソーシングサービス(※)を利用する方法がおすすめです。なかでも業界最大手の「クラウドワークス」は登録者数480万人を超えており、さまざまなスキル・実績を持つ人材が多数登録しています。
クラウドワークスを活用すれば、簿記の有資格者、休職・転職中の経理担当者、特定の会計システムに詳しい人材などを広く探すことができます。事前にオンライン面談を行うことも可能で、実績やスキル、人柄などを確認してから依頼するかどうかを検討できます。また、NDA(秘密保持契約)を締結できるため、社外秘の情報(売上や従業員の出退勤データなど)を渡す場合でも安心して利用できます。
【クラウドワークスでの発注事例】
・一般的な事務代行(データ入力や資料作成、リサーチ業務など):時給1,000円前後
・経理や会計の代行(仕訳や記帳、経費の精算、給与計算など):時給1,000~1,500円
・秘書業務の代行(スケジュール管理や請求書発行、振込代行など):月額3~15万円
(※)クラウドソーシングサービスとは、仕事を外注したい人・受注したい人をインターネット上でマッチングするサービスのこと
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まとめ
経理業務を効率化するにあたり、まずはどのような方法を実践していくのか検討する必要があります。システム導入や業務の外注など、幅広い方法を採用することで経理業務の生産性改善につながります。ぜひ経理業務の効率化を実現して、経理担当者がよりコアな業務に集中できるようにしてみてください。