ロゴを作成するには、デザインソフト・アプリ・ジェネレーターなどを使う方法があります。また、事前にロゴ作成のポイントやNG項目などを把握しておけば、よりクオリティの高いロゴを作ることも可能です。今回は、ロゴ作成の手順や作り方のポイント、初心者でも使いやすいロゴ作成アプリ・サイトなどを紹介します。
ロゴ作成の手順
はじめに、ロゴを作成する手順を紹介します。
ロゴに使うモチーフや色を決める
まずは、ロゴに使うモチーフや色を決めます。飲食店であれば食べ物のモチーフ、海洋関連企業であれば海をイメージさせる青など、ロゴを作りたい企業・商品・サービスを連想しやすいモチーフや色を選ぶと良いでしょう。
モチーフはできるだけわかりやすいものにすること、色は見る側の心理効果(青=誠実なイメージなど)を考慮して決定することがコツです。
手描き・デザインソフトなどで原案を作る
ロゴのモチーフや色が決まったら、手描きやデザインソフトでラフ(下書き)を作成し、ロゴの原案にします。この段階では、ロゴのキュレーションサイト・デザイン集などを参考にしながら、思いつくままに数多くのアイデアを出すことが重要です。
プリントアウトして色味や印象を確認する
原案ができたら、プリントアウトして色味や印象の確認を行います。PCやスマートフォンを通して見る色と印刷した色では微妙に印象が異なるため、プリントアウトしたときの色味もチェックしておく必要があります。
確認後は、色の濃淡や明度・彩度などを調整しながらブラッシュアップを行い、複数の原案から候補を絞り込みます。
他の人の意見を聞く
ロゴの候補を絞ったら、他の人の意見を聞いてみましょう。曖昧な聞き方をすると率直な意見が得られない可能性があるため、「好き・嫌い」「良い・悪い」「2案のうちどちらが良い」など、シンプルな質問にするのがおすすめです。
最終調整・決定
ここまでの工程を経て、ロゴの最終調整と決定を行います。デザイン決定後は、盗作を防ぐためにロゴを商標登録し、作成完了となります。なお、商標登録は弁理士事務所・特許事務所などに相談しながら行うことが一般的です。
ロゴの作り方で重要なポイント
次に、ロゴを作る際のポイントをいくつか紹介します。
表現したいイメージやコンセプトを明確にする
ロゴによって表現したいイメージやコンセプトなどは明確にしておきましょう。企業や商品のイメージ(クリーンな・高級感のある・カジュアルな、など)やコンセプト(リラックスできる・ユニセックスで使える・手軽でおいしい、など)を念頭に置いてデザインを検討することで、企業・商品を的確に表現したロゴを作れる可能性が高まります。
業種・理念などが伝わるデザインにする
企業の業種や理念が伝わるデザインにすることもポイントです。例えば、ネットワーク機器の企業では「電波」のモチーフにしたり、音楽関連の企業では「音符」や「楽器」のモチーフにしたりなど、ロゴをパッと見た瞬間に企業の業種が伝わるデザインにすると良いでしょう。
また、企業理念が「地域密着」であればその地域の特産品をモチーフにしたり、「エコロジー」であれば地球へのやさしさを表現したりなど、企業理念に関連したデザインにすることも効果的です。
ロゴにストーリーを持たせる
ロゴを見るたびに思い出す・人に話したくなるストーリーを持たせることも重要です。
例えば、Amazonのロゴは、「a」から「z」に向かって矢印が付いています。これは、アルファベットのa・zを繋ぐことであらゆる商品を揃えていることを表現しており、矢印がニッコリと微笑んだように見える(顧客の満足度を表す)デザインになっている点もポイントです。
複数の案を作成・比較する
ロゴの原案を作成する工程で多くのアイデアを出した方が良いことはすでに説明しましたが、アイデアを絞り込んだ段階でパターン別(色違い・レイアウト違いなど)のデザインを作成・比較することも重要です。
また、他の人の意見を聞く際、最終候補のデザインをパターン別に提示して、複数案の中から一番良いと思うものを選んでもらう方法もあります。
ロゴを作るときにやってはいけないこと
続いて、ロゴを作るときにやってはいけないことを紹介します。
複雑すぎるデザインはNG
ロゴに様々な要素を詰め込むと、何を表現しているのかわかりづらくなるだけでなく、覚えてもらいにくくなる恐れがあります。ロゴをパッと見た瞬間に認識でき、記憶にも残りやすいよう、複雑すぎるデザインは避けましょう。
流行に左右されすぎるのはNG
一次的な流行に合わせたロゴデザインにすると、いずれは古さを感じさせ、ブランディングに悪影響を及ぼす可能性があります。ロゴは長期的に使用することを前提としてデザインしましょう。
目立たない色やフォントはNG
ロゴは、単色や白黒で使用しなければならないケースもあります。そのため、目立たない色や薄い色、グラデーションは避けましょう。
文字を入れる場合、普段よく目にするフォント(明朝・ゴシックなど)を使用すると印象に残りづらくなってしまうため、個性的な字体を使うなどの工夫が必要です。
無難すぎるモチーフはNG
無難すぎるモチーフをロゴに使用すると、他のロゴとの差別化が難しくなってしまいます。企業・ブランドのシンボルを活用したり、独自性のあるモチーフを使ったしして、唯一無二のロゴに仕上げましょう。
初心者でもロゴが作れるアプリ・サイトは?
ここでは、初心者でも使いやすいロゴ作成アプリ・サイトを紹介します。
テンプレート豊富な「Canva」
日本語フォントを豊富に用意している「Canva」は、色・フォント・背景などをクリック操作でカスタマイズでき、初めてロゴを作成する人にもおすすめのデザインツールです。無料・有料プランによって利用できる機能などに違いはありますが、デザインのテンプレートは6万点以上、写真・イラストは300万点以上も提供しています。
オンラインのデザインツールのほかにアプリ版もあり、iOS・Androidの両方が展開されています。
ジャンルを選んでロゴを作れる「hatchful」
高解像度のロゴが作成できる「hatchful」は、豊富な素材(テンプレート・アイコンなど)を使えるロゴメーカーです。業種別のデザインを選んでロゴを作成でき、ロゴを使用する媒体(名刺・SNS・Webサイトなど)に合わせたデザインも可能です。
また、モダン・クリエイティブ・近未来などのテイストをあらかじめ指定できるため、イメージに近いロゴが作りやすくなっています。
クオリティの高いロゴを作るには外注も有効
ロゴを自作するのが難しい場合は、外注に頼ることもできます。デザイン事務所やデザイナーへ依頼する方法もありますが、クラウドソーシングサービスを利用して発注する方法もあります。
日本最大級の受注実績がある「クラウドワークス」には多数のデザイナー・イラストレーターなどが登録しており、ロゴ作成の実績が豊富な人材がそろっています。発注前に過去の実績やポートフォリオを確認できるため、イメージに近いデザインを作成できるデザイナーを探しやすく、オンライン面談でロゴのコンセプトを共有してから依頼することも可能です。
デザイナーを探して依頼するほか、コンペ形式を使って多数のデザイン案を募集し、その中から気に入ったロゴデザインを選ぶこともできます。
他の企業によるロゴ発注の事例や、コンペ形式で採用されたデザインなども参照することができるため、参考にしてみてはいかがでしょうか。