英語のテープ起こしとは、英語で録音された音声データ(インタビュー・スピーチなど)を聴きながら、音声データの内容を英語で文字化する作業のことです。
今回は、英語のテープ起こしの料金相場や料金の決まり方、英語のテープ起こしを外注した際に依頼できること、依頼時の注意点などを紹介します。
目次
英語のテープ起こしの料金相場
英語のテープ起こしの料金相場は、依頼する音声データを60分とすると2~4万円程度です。日本語のテープ起こしは60分で1万2,000円~2万円程度なので、およそ2倍の料金がかかります。
通常のテープ起こしの料金相場や依頼先については、以下のページを参照してください。
関連記事:テープ起こし(文字起こし)の相場とは?成功させる3つのコツも紹介
英語のテープ起こし料金の決まり方
次に、英語のテープ起こし料金の決まり方を紹介します。
音声データの長さ
英語のテープ起こし料金を決める大きな要素として、音声データの長さ(収録時間)が挙げられます。1分単位で料金が設定されている場合が多く、音声データ1分につき300~600円が相場です。
納期
テープ起こし完成までの納期を短くリクエストするほど、料金は高くなる傾向にあります。
60分以内の音声データであれば「3営業日程度」が通常納期の目安といえるため、それより短納期で依頼すると追加料金(特急料金など)が発生することがあります。
一方、余裕のあるスケジュールで依頼すると、1分あたりの単価が安くなる場合もあります。
難易度
英語のテープ起こしの難易度によって料金が変わるケースもあります。以下のような場合はテープ起こしの難易度が高いとみなされ、相場より料金が高額になる傾向にあります。
・テープ起こしに正確性が求められる場合(裁判資料など)
・専門用語が多く含まれる場合(医療系の資料など)
・英文の校正や文法チェックまで依頼する場合(出版予定のインタビュー記事など)
また、音声データの録音状態が悪い・英語のなまり(方言)が強い・アクセントにクセがあるなどの場合には音声データを聴きとること自体に時間がかかるため、追加料金が発生することもあります。
話し手の人数
音声データに登場する話し手の人数が多いほど、英語のテープ起こし料金は高くなることが一般的です。
依頼先によっては、「話し手の人数は2人以下」のように人数を制限することでテープ起こしの作業効率を上げ、相場より安い料金で受注しているケースもあります。
英語のテープ起こしで頼めること
続いて、英語のテープ起こしを外注した際にはどのようなことを依頼できるのか紹介します。
ケバ取り・素起こし・整文
英語のテープ起こしの基本的な作業として、ケバ取り・素起こし・整文が挙げられます。それぞれの作業内容を以下で説明します。
◆ケバ取り
音声データに含まれる「あー」「えーと」のような意味のない語句、口癖、相づち、言い間違いなどをカットまたは修正する作業です。インタビューや座談会、国際会議などのテープ起こしで重点的に行われることが多く、ケバ取りの実施後はスッキリと読みやすい文章になります。
◆素起こし
音声データの内容をそのまま全て文字化する作業です。カウンセリングの記録や研究資料、裁判の証拠資料のように、正確性・証拠性が求められる音声データは一言一句をきちんと記載する必要があるため、素起こしを行うケースが多く見られます。
◆整文
話し言葉を書き言葉に修正したり、文体を「です・ます調」に整えたりなど、テープ起こしの用途に合わせて読みやすい文章に仕上げる作業です。「裁判の証拠資料を法定提出用の書式に合わせる」といった特殊な整文作業を依頼できる場合もあり、対応可能な整文の範囲や仕上がりのクオリティは外注先によって異なります。
英語・日本語混合音声の文字起こし
英語・日本語が混ざった音声データ(通訳が同席しているインタビュー、国際会議など)のテープ起こしを依頼できる外注先もあります。話されているそれぞれの言語によって文字化してもらう場合、日本語のみ・英語のみのテープ起こしを依頼するより料金は高くなる傾向にあります。
文字起こし原稿の校正・ブラッシュアップ
外注先によっては、英語のテープ起こしを行った原稿の校正・ブラッシュアップを依頼することも可能です。英語の文法の誤りを修正する、不要な繰り返しをカットする、ネイティブがよく使う英語のフレーズをわかりやすい言い回しにするなど、読み手がより理解しやすい文章へ編集してもらうことができます。
日本語の字幕作成、日本語翻訳
英語の音声によって録画された映像をもとに、英語のテープ起こし+日本語への翻訳+日本語の字幕作成を依頼することもできます。日本語への翻訳料金は映像1分につき2,000~2,500円が相場で、日本語の字幕作成には別途費用がかかるケースが一般的です。依頼先によっては、日本語の字幕を動画に埋め込む作業にまで対応している場合もあります。
タイムコードの挿入
タイムコードとは、音声データ・映像データの開始時間(00:00)からの経過時間を決まった間隔(1分・5分・10分などの間隔)ごとに原稿へ記入する作業です。
タイムコードを挿入すると、「誰の発言がいつ始まり、いつ終わったか」などを明確にすることができるため、字幕作成や音声の吹き替えのように映像と音声を組み合わせる場合に役立ちます。
英語のテープ起こし依頼時の注意点
ここでは、英語のテープ起こしを依頼する際の注意点を紹介します。
地域・方言等の考慮
英語は方言によってニュアンスが異なる場合や、地域ごとの独特な表現がありますが、テープ起こしの依頼先によってはネイティブな表現に対応していないこともあります。外注先を検討する際は、アメリカ・イギリスの在住者や、日本在住でもネイティブ英語が話せる人材(英語圏への留学経験者など)に依頼できるかどうかを事前に確認しておきましょう。
内容の専門性
音声データに専門性の高い内容が含まれる場合、テープ起こしの担当者がその分野に詳しくないとテープ起こしの品質が下がる可能性があります。
そのため、専門性の高い音声データのテープ起こしを依頼する際には、専門用語の用語集・参考になるWebサイトなど、テープ起こしの際に参照できる情報源を共有しておくと安心です。
セキュリティ
英語のテープ起こしを外注する際、依頼先のセキュリティ対策が十分でないとさまざまなリスクが生じます。たとえば、テープ起こし中の音声データ・映像データを第三者に見聞きされたことによる情報漏洩、依頼データの品質低下や紛失などが起こらないとも限りません。
依頼先のセキュリティ対策については事前に確認するようにし、特に以下のような点をチェックしておきましょう。
・依頼データの取り扱いはどうなっているか(作業中・作業後)
・セキュリティ対策の外部認証(プライバシーマーク)を取得しているか
・秘密保持契約(NDA)を締結できるか
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