マーケティング
公開日: 2019.07.11 / 最終更新日: 2020.11.12

EC物流とは?特徴や課題、アウトソーシングによる代行なども解説!

ECは利用者に商品を直接手渡しすることができません。つまり、ECにとって物流は生命線です。この記事では、どのように利用者の手元に届けるのか、EC物流の基礎知識と物流の流れをみていきましょう。さらに、EC物流の課題も知り、将来的に何が必要なのかを確認していきましょう。

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EC物流とは?


EC物流とは何を指すのでしょうか。まず、ECとはEコマース、つまりインターネットを利用した商品やサービスのショッピングのことを表します。

インターネットを介しての売買のため、商品が購入者の手元に届くためには、保管や流通加工、梱包や配送といった物流が不可欠です。EC物流とは、こうしたEコマースにおける物流プロセス全体のことです。近年では電子ロッカーやコンビニ受け取りなど届け先も多様化してきており、物流プロセスはますます変化しています。

ECの市場規模やトレンドはこちらの記事がおすすめです。
関連記事:EC市場規模や直近の動向とは?2019年の最新トレンドも紹介!

EC物流の特徴とは?


EC物流には3つの特徴があります。

物量は少なく配送先が増えやすい

ECは個人の注文を受けて配送を行うため、企業の注文と比べて物量は当然少ないです。一方で、配送先は個人宅なので多岐にわたりやすいという特徴があります。

ギフトラッピングの対応

ECにおける特徴のひとつに、ギフトが挙げられます。包装紙にくるむ、リボンを付けるなどのギフトラッピングを配送前に依頼されることも多いです。特に、お歳暮やお中元、クリスマスなどの季節にはギフトラッピング依頼が急増します。

顧客ランクによる個別対応

大手EC企業では、購入頻度や金額、月会費の有無などで顧客ランクを分けていることが多く、そのランクで配送までの時間や配送料が変わることもあります。こうした個別対応を求められるのもEC物流ならではです。

EC物流の流れとは?


それでは、ECにおける物流の流れを確認していきましょう。

入荷、検品

まずは商品の入荷を行うのが基本です。入荷場所は、仕入れる商品の特性や量によって適する場所を決めておきましょう。そして、入荷した商品に数の間違いはないか、品質は問題ないかなどの検品を行います。

棚入

検品した商品を指定の場所に移動させ、保管する棚に納めるのが棚入です。入庫という呼び方をする場合もあります。棚に納入する際には、いつの荷物がどこの棚に何個入ったのか、必ず記録をつけましょう。

保管、管理

棚入した商品は保管・管理が必要です。商品名、商品数、入荷日、特記事項など必要事項を入力して保管します。保管・管理には、バーコードや商品コードなどを利用した専用のシステムを利用する方法が主流です。

(顧客からの)注文

注文が入ると、その情報の確認を行います。配送先や支払い方法、配送時間指定、ラッピングの有無など、間違いがないか・手続きに不備はないかシステムでチェックしましょう。

流通加工、ピッキング

伝票や指示書に従って該当する商品を選定するのがピッキングです。組み立てやパッケージング、検品など、流通加工が必要になる場合もあります。近年では、AIを導入しロボットによる倉庫作業が行われている企業も多いです。

梱包・宛名作成、出荷

注文を受けた商品を箱に詰める作業が梱包です。送り状に宛名を入力して配送業者に引き取りに来てもらえば、出荷は完了です。

EC物流が抱える課題とは?


生活のインフラと化しているEC物流は、これまでもたびたびニュースになっているように、あらゆる課題を抱えてクリアしながら今に至ります。現時点で起こっている課題について挙げてみました。

在庫管理

物流における在庫管理は、直キャッシュフローにつながってくる重要課題です。在庫は現金化していない会社の資産であり、在庫が適正に管理されないとキャッシュフローが悪化します。そうなった場合は会社経営自体が悪化する、という悪循環に陥りかねません。

受注管理

ECサイトは実店舗とは異なり、複数のサイトが存在しているにも関わらず受注は一箇所に集中する、ということが珍しくありません。そのため、受注管理が複雑になりミスが発生しやすい課題を抱えています。

商品管理

上記同様、複数サイトを抱えることで複雑化してくるのが商品管理です。管理している倉庫が同じである場合、Aのサイトで売れた数とBのサイトで売れた数の両方をカウントしていくシステムがないと、在庫不足に陥ってしまうなどのトラブルに発展します。

配送業者の値上げ

大手配送業者の相次ぐ値上げはEC物流におけるもっとも大きな課題です。増え続ける荷物に対して配送業者の数が圧倒的に不足していることから、独自の配送システムを築き始めたEC業者もあります。

アウトソーシングで代行依頼

受発注、商品管理などのEC管理業務は、そのほとんどがルーティンワークであるため、社員でなくてもできるノンコア業務に分類されます。そのため、EC管理業務をアウトソーシングすることによって、作業効率があがったり手間が省けたりするメリットがあります。

ノンコア業務の見極め方や見直し方はこちらの記事で解説しています。ぜひ参考にして業務の効率化を図ってみましょう。
関連記事:事務作業の効率化を図るには?ルーティンワークを見直す方法を解説!
関連記事:ノンコア業務の意味とは?アウトソーシングの重要性や注意点を解説

ルーティンワークの多くはノンコア業務(売り上げに直結しない業務)に含まれますが、このような業務をクラウドソーシングサービスで外注するケースが増えています。実際に利用した企業の生の声をまとめた資料をダウンロードできます。
【無料ダウンロード】クラウドソーシングの利用企業500社の声をもとに、実際に外注したお仕事の種類、メリット・デメリットに感じた内容、導入事例などを資料にまとめました。

まとめ

EC物流は物量が少なく配送先が多いという特徴がありますが、配送業者の負担が増えていることによる配送料の値上げが大きな課題となっています。値上げした配送料分を取り戻すためには、管理業務などのノンコア業務を専門業者やクラウドソーシング等でアウトソースし、作業効率を図ることが必要になってくるでしょう。

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伊藤孝介
セールスプロモーション会社を経て独立し、フリーランスで地方自治体や中小企業のマーケティングリサーチ、販促企画などに携わる。 業務拡大のため2017年に合同会社を設立し、現在経営中。 マーケティング系ライター歴5年。マーケティング用語の解説や、事例紹介、WEBマーケティングなどが得意。

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