外注ノウハウ

公開日: 2020.07.27 / 最終更新日: 2020.08.27

通訳の相場はいくら?シーン別や言語別、その他のコストなども紹介

商談時や会食時などのビジネスシーンにおいて通訳を依頼したいときに、悩むことのひとつがコスト面です。仮に通訳会社を利用すると、業務の内容によって費用が異なるだけでなく、シーン別や言語別で分かれていることもあります。通訳を依頼したい方に向けて、あらゆる視点から通訳の相場やそのほかの必要なコストも紹介します。

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クラス別による通訳の相場は?


通訳を依頼する際、一般的にはスキルや経験が豊富な通訳者ほど費用が高くなる傾向にあります。以下で挙げるような4つのクラス分けがなされ、クラス別によるおおよその相場は決まっています。

Sクラス

国際会議や医療分野など、専門性の高いスキルを有している通訳者はSクラスに分類されます。このほかにも、金融業界やITなどの専門分野に精通していて、通訳としての経験年数が15年以上あるような方も属していることがあります。スキルに合わせて費用も一番高く設定され、1日あたりの相場は8~12万円です。

Aクラス

次はAクラスとなり、ここにはタイムラグが少なく通訳できる同時通訳や、数文単位で通訳を行う逐次通訳などのスキルを持っている方が含まれます。実務経験が10年以上ある通訳者が対象で、Sクラスまではいかないもののさまざまなシーンで的確に対応できる通訳者が揃います。1日あたりの相場は5~8万円が相場です。

Bクラス

Bクラスには、実務経験が5年以上、かつ、会議や海外における商談などのビジネスシーンや、会食や観光アテンドも対応できる通訳者が該当します。専門性の低い同時通訳、インタビューや記者会見などの逐次通訳も可能です。1日あたりの相場は3~6万円です。

Cクラス

Cクラスには、実務経験が3年以上、かつ、日常会話レベルの逐次通訳ができる通訳者が該当します。セミナーやイベント、社内会議や会食などでの通訳が主なシーンです。1日あたりの相場は2~5万円となります。

シーン別による通訳の相場は?


上で挙げたような通訳者のスキルや実務経験年数が相場の目安になることもあれば、依頼するシーン別で相場の目安が決まることもあります。主なシーンごとに相場をご紹介します。

商談

逐次通訳と同時通訳のどちらかが必要な商談では、A~Bクラスの通訳者が選出されることがほとんどです。半日あたりの相場は5~6万円程度、1日あたりでは約7~9万円になることが多いです。

シンポジウム

研究発表会・討論会を指すシンポジウムは専門的な用語を必要とするため、平均的な相場は1日あたり10万円前後となることが多いです。通訳を依頼する側が主催者や発表者の場合は、上の相場にプラスして機材費がそれぞれ2~3万円発生します。

展示会

国際的な展示会では、一般的な会話のやりとりだけでなく実際に商談が行われることもあるため、相場としては半日で5~6万円、1日で7~9万円となります。通常は1日がかりでの依頼となることがほとんどで、もし数日間依頼するとなった場合、通訳料金の割引が適応されることもあります。

現地視察

現地視察では、逐次通訳や聞き手の後ろに付いて通訳を行うウィスパリング通訳のどちらかを選択します。専門的な知識が必要となることもあるため、平均的な相場は1日あたり5万円です。通訳会社により3~6万円と多少の幅があります。

会食

会食はビジネスの延長とはいえ食事をしながら談笑を交えるため、日常会話レベルの逐次通訳となることがほとんどで、Cクラスの通訳者が中心に対応します。1日あたり3万円が相場ですが、会食は半日がかりになることも多いため、半日料金(1日あたりの料金の60~70%)で契約交渉することも可能です。

言語別による通訳の相場は?


言語によっても通訳の相場は異なります。複数の海外拠点を持つ企業や海外の取引先が多い場合、言語別による通訳の相場を知っておくと便利です。

中国語

中国語の通訳者の相場は半日で2~3万円、1日あたりで5万円です。時間で料金を区切っていたり、通訳方法によって料金を設定していたりする通訳会社もあります。どのシーンで何時間程度の通訳が必要になりそうかあらかじめ試算しておきましょう。

英語

英語通訳の相場は3~5万円が相場ですが、通訳方法によって若干の差があります。簡易通訳は2~3万円、逐次通訳は2万5千円~4万円、ウィスパリング通訳は4~5万5千円、同時通訳は6~8万円が目安です(※すべて半日の相場)。

フランス語

フランス語の平均相場は3万5千円~8万円です。通訳会社によってはクラス別やシーン別で料金設定されていることもあります。実績の豊富さやリーズナブルさなどそれぞれに強みがあるため、重要視するポイントを決めてから依頼することがポイントです。

ポルトガル語

ポルトガル語の通訳相場は3~7万円が全体的な相場となり、英語同様に通訳方法で料金が異なるケースが多いです。簡易通訳は2万5千円~3万円、逐次通訳は3~4万3千円、ウィスパリング通訳は4万5千円~6万3千円、同時通訳は6万6千円~9万円が目安です(※すべて半日の相場)。

通訳費以外に発生する可能性のあるコストは?


通訳費用だけでなく、通訳の依頼には交通費・宿泊費・機材費などのコストが別途発生することもあります。

交通費

交通費とは通訳現場までの往復費用です。同じ都道府県であれば基本的には実費が請求されますが、中には一律千円(公共交通機関利用時)に規定している会社もあります。深夜や早朝移動などでタクシーを利用する場合はこちらの費用も支払います。

宿泊費

前日の移動が必要なケースや業務が数日間にわたるケースでは、通訳者の宿泊費が別途必要です。宿泊を伴うとなると1日の半分以上は他業務ができなくなる可能性もあるため、宿泊費=移動拘束費として、1日分の通訳費用のうち50%ほどを拘束費として支払う必要があることもあります。また、宿泊費とは別に日当の費用がかかる通訳会社もあるため事前に確認しておきましょう。

機材費

同時通訳では機材を使用するため、機材費が追加されます。中でも赤外線送信機はよく使用され、費用は2~3万円です。国際会議やパネルディスカッションで使用される通訳ブースも2~3万円ほどの費用がかかります。こちらのコストを抑えたい場合は、8千円~1万5千円程度の簡易同時通訳機器を使用する手もあります。

通訳者の主な外注先は?


通訳というと通訳・翻訳専門会社を通して依頼することが知られていますが、クラウドソーシングサービスなどを通してフリーランスの通訳者に依頼する方法もあります。

通訳・翻訳専門会社

専門会社には通訳コーディネーターやコンシェルジュがいるため、業務内容や要望に基づいて通訳者の人数やクラス、機材などを提案してくれ、通訳者のレベル感がわかりやすいのが特徴です。しかし、実績が豊富な会社では割高になる傾向もあるため、事前に予算を伝えておくことが必要です。

フリーランス(クラウドソーシング)


フリーランスの通訳者や、クラウドソーシングサービスに登録している通訳者に直接依頼する方法もあります。クラウドソーシングサービスの中でも国内利用者数がトップのクラウドワークスでは、プラットフォーム上で通訳者のプロフィールを確認でき、実績やスキルを比較できる特徴があります。求めているレベルの通訳者を納得のいくまで自ら探し出せるだけでなく、スカウト機能を使えば直接依頼ができるので余分なコストも抑えられます。

なお、クラウドワークスでのフリーランス探しに迷ったら、プロクラウドワーカーの中から選択することをおすすめします。一定の条件を満たしたフリーランスにのみ与えられているもので、多くの実績と高いスキルが広く認められた、信頼性が高い人を厳選して選ぶことができます。余分なコストをできるだけ抑えたい・求めているレベルの通訳者を選びたい方には特におすすめです。

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翻訳者をお探しの方は以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
関連記事:翻訳の相場とは?英語・中国語翻訳やフリーランスへの発注費を紹介

まとめ

通訳への依頼は業務内容のレベルや言語によって相場が異なるため注意が必要です。また、通訳業務以外の費用や、通訳専門会社での紹介によるコストなど、予想よりもトータルの費用が発生してしまうことが少なくありません。フリーランスの通訳者を探せるクラウドソーシングサービスもプロを探せる方法のひとつですので、ぜひ検討してみてください。

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道面梓
webライター歴3年のフリーライター。趣味のひとつが読書ということもあり、独学でライター実績を積む。かつて上場企業にて約10年間企画や営業企画として活躍した経歴から、実体験を踏まえたマーケティングや営業に関する執筆が得意。

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