マーケティング
公開日: 2019.06.21 / 最終更新日: 2025.01.03

【2025年版】飲食店コンサルタントとは?料金や依頼できる内容、メリットなどを詳しく解説

飲食店を開業・経営する際には、専門的な知識を有するコンサルタント(アドバイザー)を雇うケースが少なくありません。今回は、飲食店コンサルタントの種類や料金相場、依頼できる内容、依頼するメリット・デメリットなどを紹介します。

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飲食店のコンサルタントとは

はじめに、飲食店のコンサルタントとはなにか?を簡単に紹介します。

飲食店コンサルタントの種類

飲食店コンサルタント(以下、「飲食コンサル」と表記します)とは、飲食店の開業・経営に関するさまざまな課題を解決するためのサポートを行う人のことです。​飲食店オーナーからの依頼をもとに、​お店の​特性や​要望に​合わせた​改善策を具体的に​提案してくれます。

飲食コンサルにはそれぞれに得意分野があり、主に「特化型」「総合型」の2種類に分かれます。

特化型=特定分野の課題を解決するためのサポートを行う
総合型=総合的な業績を向上させるためのサポートを行う

特化型コンサルは、内装の見直しやメニュー開発、接客指導といった、飲食店経営における特定分野の課題を解決するためのサポートを行います。自店の課題が​明確な​場合や、​課題の規模が小さい​場合に依頼すると効果的です。

総合型コンサルは、業態の変更やブランディング、売上改善に関するアドバイスなど、飲食店の業績を向上させるためのサポートを行います。飲食店の経営に関する​幅広いアドバイスを求めたい場合は、総合型コンサルに依頼するケースが一般的です。

飲食店コンサルタントが必要なケース

飲食コンサルが必要なケースとして、経営に際して人的リソースやノウハウが不足している場合が挙げられます。飲食店を開業・​経営するには、​​財務管理やマーケティング戦略などの幅広い​知識が​必要であり、​経営者1人のみで​対応するのは難しいためです。

また、​​新規出店や​新たな​業態に​挑戦する場合も飲食コンサルへの依頼が効果的です。飲食店コンサルタントは飲食業界の​トレンドにも精通している​ため、経営者が未経験の分野では専門的な​ノウハウを​補完しつつ、​​多方面からアドバイスをしてくれます。

飲食店コンサルタントに依頼すべきタイミング

飲食コンサルに依頼すべきタイミングはいくつかありますが、「出店する場所を決めるとき」に依頼すると大きな効果が期待できます。
出店場所は売上を​大きく​左右する要素であり、出店エリアの商圏分析(集客のターゲット層や競合調査、交通アクセスの良し悪しなどの調査)を行い、出店予定地が営業に適しているかを調べる必要があります。
飲食コンサルに依頼すれば、最適な​出店地や​​物件選びの​アドバイスを​してくれるため、多店舗展開やフランチャイズを検討している場合にも有効です。

また、「自力で​解決するのが難しい課題に直面した​とき」もコンサルタントに依頼すべきタイミングといえます。
飲食店勤務の経験があり、接客や調理法などには詳しいものの、経営の知識はないという飲食店オーナーは意外と多く、自分が不得手な分野で問題が起こった際にコンサルタントの力を借りて解決するケースがあります。
お店に愛着を持っている経営者ほど、自店の​​強み・​弱みを客観的に​​評価することが​難しい傾向にあるため、第三者的視点から問題点を指摘してもらったうえで課題解決・業績改善を行うことが効果的です。

飲食店コンサルタントに依頼できること

次に、飲食コンサルに依頼できることについて、それぞれ紹介します。

飲食店の開業支援

飲食コンサルには、飲食店を開業する際の事前準備や、お店のコンセプトを決める際のサポートを依頼できます。
とくに、「お店のコンセプト」は、メニューや店舗の内装・外観などを決めるポイントであり、お店づくり全体に影響を及ぼします。
飲食コンサルに依頼すると、お店の見た目の良し悪し(インテリア、配色、小物など)だけでなく、オペレーションを意識した働きやすい動線の確保、使いやすい設備の配置など、店舗スタッフの利便性にも配慮して設計することができます。

飲食店の開業に際して必要な準備、開業資金の目安、必要な資格・申請などについては、以下のページを参考にしてください。

関連記事:飲食店開業の流れ・資金・必要資格・助成金などを徹底解説!

経営に関するアドバイス

飲食コンサルには、​マーケティング​​戦略の立案やビジネスモデルの​構築、集客力を向上させるための調査、データ分析など、飲食店の​経営に​関する幅広いアドバイスを依頼できます。「自店の課題を相談する(悩みを解消する)ことで安心感を得たい」という理由で飲食コンサルにアドバイスを依頼するケースは少なくありません。

また、経営が軌道に乗らない場合や、店の大幅な方針転換(コンセプト変更・リニューアルなど)を試みる場合にも飲食コンサルにサポートを依頼できます。

メニュー開発

新メニューの開発やメニュー表の刷新などを飲食コンサルに依頼することも可能です。
自店の​コンセプトや​​食の​トレンドを​加味し、食材選びや​調理法の​提案、​​価格設定などのアドバイスを受けられます。

また、特定ジャンルの実績が豊富なコンサルタント(テイクアウト商品の開発に精通しているなど)もいるため、販売する商品や業種業態(店内飲食・テイクアウト・デリバリーなど)に合わせたメニュー開発の依頼も可能です。

飲食店のメニュー開発(レシピ開発)については、以下のページを参考にしてください。

関連記事:レシピ開発で企業を活性化!費用の相場や注意点、主な外注先も紹介

取引先や施工業者の紹介

飲食コンサルは業界での​人脈を​活用し、​信頼できる​取引先や施工業者を​紹介したり、契約時の交渉を代行したりなど、飲食店オーナーの負担を軽減してくれます。

とくに新規出店の場合は、食材の仕入れ先だけでなく、調理器具や家具、備品、インフラ設備(ガス・電気・水道など)の手配が必要になり、それぞれの取引先を選定するだけでも多くの手間やコストがかかるため、開業時のサポートを主目的として飲食コンサルを雇うケースも少なくありません。

スタッフ教育や研修

飲食コンサルには、接客スキルを高めるためのスタッフ教育や研修、接客のマニュアル作成なども依頼できます。自店やブランドの理念の理解度を深めるための合同研修や、リーダーシップやマネジメントについての勉強会を開催する場合もあります。

辞めてしまう従業員が多いという悩みを抱えている場合は、職場環境の改善策や評価制度を考案し、スタッフのモチベーションや定着率を上げるためのアドバイスを受けることも可能です。

その他のサポート

飲食コンサルには課題の解決だけでなく、経営に関する問題点の洗い出しや店舗QSCA(※)チェックなど、自店の弱点の指摘などを依頼することも可能です。これらは​飲食店が​直面する​可能性が​ある​トラブルの​予防になり、​将来的な​経営難を​回避することができます。

※【飲食店のQSCA】
・Quality(メニューの品質)
・Service(接客力)
・Cleanliness(清潔・清掃)
・Atmosphere(お店の雰囲気)

飲食店コンサルタントの料金相場

飲食コンサルの料金相場は、年間120~200万円(月額10~15万円程度)が目安です。ただし、店舗の規模や業態、依頼する内容や対応範囲、外注先などによって料金が大きく異なります。
大手コンサルティング会社では高額な依頼料金になることもあり、個人のコンサルタントに依頼すると、相場より安価に引き受けてもらえる場合もあります。

【飲食コンサルの料金相場】
・小規模な飲食店の新規開業相談:年間100万円~300万円
・大規模な飲食店の業績改善相談:年間150万円~1,000万円
・経営に関する簡易的アドバイス:1時間あたり数千円~数万円

なお、料金体系は「成果報酬型」を採用しないケースが一般的です。近年は成果報酬型で飲食コンサルを請け負う例も少数ながら見られますが、多くの場合はコンサルの成果が出なくても相談料や調査にかかった実費、関わった人の人件費などがかかります
契約内容や見積書の内訳をきちんと確認し、費用対効果を考慮したうえで契約するようにしましょう。

コンサルタントの種類別の費用相場や、契約形態などについては、以下のページでまとめています。

関連記事:コンサルタントの費用相場はいくら?契約形態・業界別に比較!

飲食店コンサルタントに依頼するメリット

飲食コンサルに依頼すると、以下のようなメリットを享受できます。

原価率に配慮したメニューを作れる

飲食コンサルに依頼すると、適切な原価率を計算したうえで採算がとれるメニューを提案してもらえます。集客を目的とした看板商品や、幅広い世代が好む定番メニューなどをバランス良く用意すれば、リピート率や売上の向上につながります。

また、おすすめメニューの注文率が高まるように、メニュー表のデザイン作成やレイアウト調整を行うなど、顧客からの注文をコントロールする施策やアドバイスも期待できます。

飲食店の原価率の計算方法や、原価率を下げるポイントなどについては、以下のページで詳しく紹介しています。

関連記事:【メニュー別・業態別に解説】飲食店の原価率は?計算方法やコストダウンのコツも紹介

多店舗展開のノウハウを得られる

飲食店が1店舗であれば自分だけで経営することも可能ですが、多店舗展開や​フランチャイズをする場合は、​多角的な​視点と​複雑な​経営戦略が​求められます。多店舗展開を検討している場合、飲食コンサルに依頼することで、業種業態に合わせたノウハウの提供を受けられます。

また、複数店舗でコンセプトやサービスの一貫性を​保持したり、デジタルツールを導入して複数店舗を​管理しやすくしたりなど、多店舗展開ならではのサポートを受けられることもメリットです。

売上の増加が期待できる

飲食コンサルに依頼すると、商品の売れ行きや時間帯別の売上構成を分析する手法や習慣が身につくことがメリットです。
例えば、メニュー開発ではグラム単位で食材の原価を算出し、メニューの金額と利益のバランスをとるなど、逆算的な思考を養えます。食材ごとに原価計算表を作り、いくら売上があれば利益が出るかといった費用対効果を意識するようになるなど、飲食コンサルから提供されたノウハウが売上向上に役立つケースもあります。

飲食店コンサルタントに依頼するデメリット

飲食コンサルを依頼する場合、以下のようなデメリットもあります。

コストがかかる

飲食コンサルに​依頼すると、​外注コストが​かかることがデメリットです。​月額・年額を支払って顧問契約を結ぶケース、もしくは、1時間あたりのコンサル料金を支払うケースが一般的ですが、経営状況に​よっては依頼料金を​捻出するのが​難しい場合もあります。

そのような場合には​「小規模事業者持続化補助金」などを​活用し、必要経費の​一部を削減する方法もあります。飲食コンサルのコストを削減できる可能性があるため、​類似の​補助金・助成金が​あるかどうか​調べてみましょう。

補助金・助成金の手続き代行を依頼したい場合、行政書士へ依頼するケースが一般的です。行政書士の費用相場や依頼時の注意点などについては、以下のページでまとめています。

関連記事:行政書士への依頼費用相場

成果を判断しづらい

飲食コンサルに依頼するデメリットは、実際に成果があったかどうかを判断しづらい点です。とくに​短期的な依頼では​費用対効果を​​把握するのが​難しい傾向にあります。

そのため、飲食コンサルは​あくまで​外部の​アドバイザーとして活用し、​最終的な​決定は​経営者​自身で行わなければなりません。成果を重視する場合は、「半年で売上20%アップ」や「3カ月で客数を1.5倍にする」など、何をもって成果とするかの指標を明確にし、両者合意のもとで契約するようにしましょう。

飲食店コンサルタントを選ぶポイント

飲食コンサルを選ぶ際には、以下のようなポイントがあります。

実績や資格があるか

コンサルタントは必須資格ではないため、誰でもコンサルタントを名乗ることができます。飲食コンサルの中には中小企業診断士の有資格者もいますが、元店長やSV(スーパーバイザー)、販促担当者などの現場経験者が多い傾向にあります。
そのため、自店と似た境遇の課題を解決した実績があるか、具体的な提案ができるかといったポイントを踏まえてコンサルタントを選ぶことが重要です。

また、飲食コンサル個人ごとに得意分野が異なるため、これまでの実績を確認したうえで自店の課題解決が期待できる飲食コンサルに依頼するようにしましょう。

相性が良いかどうか

​事前に面談・打ち合わせなどを行い、飲食コンサルとの​相性を確認することもポイントのひとつです。​価値観が​合わない場合もあるため、面談を行う際に自店の課題に対する改善案を聞いてみて、想定よりも具体的な内容だったり、意外性のある改善策を提案してくれたりした場合は、相性が良いと判断してよいでしょう。
また、「これだけは譲れない」といったこだわりを共有し、適切にアドバイスしてくれるか、柔軟に対応してくれるかなどで相性が良いかどうかをチェックすることも重要です。

飲食コンサルの依頼なら「クラウドワークス」

飲食コンサルの依頼先はいくつかありますが、飲食コンサルに関するさまざまな業務を依頼できるクラウドソーシングサービス(※)を利用する方法がおすすめです。なかでも業界最大手の「クラウドワークス」は登録ワーカー数が480万人を超えており、飲食店の経営や人材採用、マーケティングなどに詳しいコンサルタントが多数登録しています。

登録ワーカーのプロフィールを見れば、飲食コンサルタントとしての実績や得意分野、目安料金などを確認できるため、希望する条件に合った人材を探すことができます。Web会議ツール(Zoomなど)を利用して、オンラインで面談・打ち合わせをしたり、飲食コンサルのアドバイス(採用代行で店舗ビジネスに詳しい人に、他業界を含めた中途採用の知見を教えてほしいなど)を依頼したりすることも可能です。

また、飲食コンサルの能力のある人や、実店舗での実務経験がある人に店長代行を任せることで自店の課題を洗い出したり、業績改善に向けたアドバイスを受けることもできます。

【クラウドワークスでの発注事例】
・飲食店の経営戦略コンサル、経営計画書の作成など:時給1,000円~
・従業員のキャリア相談、チェーン店舗の採用相談など:時給1,000円~
・飲食店のメディア運営代行(記事執筆、マーケティングなど):時給2,000円~
・飲食店ECサイトのコンサルティング(サイト運営の提案、分析など):月額5万円程度
・飲食店マーケティングの補佐業務(テレアポ、事務作業全般):月額20万円程度

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クラウドソーシングTimes編集部
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