ビジネス文書を英語へ翻訳したり、インバウンド対応のために飲食店で多言語メニューを用意したりなど、外国語翻訳の需要は増えています。今回は、翻訳料金の算出方法や外国語翻訳の料金相場、翻訳料金の決まり方、おすすめの依頼先などを紹介します。
翻訳料金の算出方法とは?

翻訳料金の算出方法は、「出来高制」と「原語カウント制」の2種類です。はじめに、翻訳料金を算出する方法をそれぞれ紹介します。
出来高制
出来高制は伝統的な算出方法で、外国語を日本語へ翻訳する場合は「400字詰めの原稿用紙の枚数×翻訳単価」で料金を算出します。日本語を外国語へ翻訳する場合は、A4用紙1枚あたり180~200の単語があるとみなし、翻訳料金を算出します。
【出来高制の算出方法】
・外国語→日本語への翻訳:日本語の訳文の枚数(1枚400文字)×翻訳単価
・日本語→外国語への翻訳:外国語の訳文の枚数(1枚180~200単語)×翻訳単価
出来高制は、訳文(翻訳後の原稿)の文字数・単語数がどれくらいになるか予測しにくいため、見積もりの時点より原稿枚数が増えることがあります。また、翻訳者のスキルによって訳文の文章量が変わり、文章を長めに翻訳するクセがある翻訳者もいるため、翻訳料金を事前に把握しづらい算出方法であるといえます。
そこで、近年メジャーになっている算出方法が原語カウント制です。
原語カウント制
原語カウント制は、原文(翻訳前の原稿)の文字数・単語数をカウントして翻訳料金を算出します。原文の内容を変更しないかぎりは翻訳料金がいくらになるか予測しやすいため、多くの翻訳会社が採用している算出方法です。
【原語カウント制の算出方法】
・外国語→日本語への翻訳:外国語の単語数×翻訳単価
・日本語→外国語への翻訳:日本語の文字数×翻訳単価
原文が短い場合、ミニマムチャージ(※依頼先が設定する最低料金のこと)が発生するケースがあります。翻訳作業には時間と手間がかかり、翻訳する文章の量が少ないと採算が合わない場合があるためです。例えば、ミニマムチャージが1万円の翻訳会社へ依頼した場合、原語カウント制の翻訳料金が6,000円であっても、1万円を請求されることになります。
一方で、原文が長い場合はボリュームディスカウント(※翻訳を依頼する文章の量によって翻訳単価が割引されるサービス)が適用されることもあります。例えば、5,000文字以上の翻訳を依頼すれば、1文字あたりの翻訳単価が安くなる場合があります。ボリュームディスカウントの適用条件は翻訳会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
翻訳費用の相場【言語別】

言語別の翻訳費用の相場は、次の一覧表のとおりです。
| 日本語→外国語 | 外国語→日本語 | |
| 英語 | ~15円 | ~20円 |
| 中国語 | ~10円 | ~12円 |
| 韓国語 | ~10円 | ~12円 |
| スペイン語 | ~15円 | ~20円 |
| フランス語 | ~20円 | ~25円 |
| ベトナム語 | ~15円 | ~30円 |
| ポルトガル語 | ~15円 | ~25円 |
| イタリア語 | ~15円 | ~30円 |
| ドイツ語 | ~20円 | ~30円 |
| ロシア語 | ~20円 | ~30円 |
| タガログ語 | ~20円 | ~35円 |
| アラビア語 | ~18円 | ~35円 |
| タイ語 | ~18円 | ~30円 |
翻訳者の多い言語(英語・中国語など)は依頼料金が安く設定されていますが、翻訳者が少ない言語(ドイツ語・ロシア語など)は比較的高く、マイナー言語になるほど翻訳単価が高くなります。以下で、それぞれの特徴や料金相場について紹介します。
英語
英語はメジャーな言語であり、翻訳者も多くいるため、翻訳単価が比較的安く設定されています。英語翻訳を依頼する場合、1文字あたり15円程度が相場です。
英語のスピーチやインタビューの音声データをもとに、英語のテープ起こしを依頼したい場合は、以下のページを参照してください。
関連記事:英語のテープ起こし(文字起こし)、料金相場はいくら?
中国語
中国語翻訳を依頼する場合、1文字あたり10円程度が相場です。一般的な文書であれば、比較的リーズナブルな価格(翻訳単価6円ほど)で依頼できます。なお、同じ漢字であっても、日本語と中国語では意味が異なる場合があるので翻訳時に注意が必要です。
中国語の翻訳相場や特徴などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:中国語翻訳をビジネスへ活用!依頼費用の相場や外注に必要な知識とは
韓国語
韓国語翻訳を依頼する場合、1文字あたり10円程度が相場です。日本語と韓国語は文法の構造が似ていますが、直訳すると違和感のある表現になってしまう場合があるため、ネイティブチェックを依頼したほうが自然な訳文を作成できます。
韓国語の翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:韓国語翻訳の料金相場
スペイン語
スペイン語翻訳を依頼する場合、1文字あたり15円程度が相場です。翻訳を依頼する文書の種類によっては、翻訳単価が30円程度になる場合もあります。なお、スペイン本土と中南米では異なる単語や表現が使われるため、地域差に合わせて翻訳する必要があります。
スペインの翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:スペイン語翻訳の料金相場
フランス語
フランス語翻訳を依頼する場合、1文字あたり20円程度が相場です。一般的な文書であれば、翻訳単価10円ほどから依頼できます。フランス語は日本語にはない発音が多く、習得に時間がかかることから翻訳単価が比較的高い傾向にあります。
フランス語の翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:フランス語翻訳の料金相場
ベトナム語
ベトナム語翻訳を依頼する場合、1文字あたり15円程度が相場です。ベトナム語は、外来語を独自の単語で表現することが特徴で、正確に文脈を理解することが難しいため、ネイティブチェック込みで依頼するケースが一般的です。
ベトナム語の翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:ベトナム語翻訳の料金相場
ポルトガル語
ポルトガル語翻訳を依頼する場合、1文字あたり15円程度が相場です。ポルトガル語は地域差が大きく、ヨーロッパとブラジルでは異なる表現や単語が使われるため、翻訳の目的や用途に合わせて訳文を作成する必要があります。
ポルトガル語の翻訳相場や料金の決まり方については、以下のページにまとめています。
関連記事:ポルトガル語翻訳の料金相場
イタリア語
イタリア語翻訳を依頼する場合、1文字あたり15円程度が相場です。イタリアは標準語以外の方言が多くあることが特徴で、動詞の活用なども複雑なため、文化的な背景まで理解しているベテランの翻訳者に依頼したほうが品質を担保できます。
イタリア語の翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:イタリア語翻訳の料金相場
ドイツ語
ドイツ語翻訳を依頼する場合、1文字あたり20円程度が相場です。ドイツ語は複合語を多用することが特徴で、長い単語を正確に理解して翻訳するスキルが求められるため、経験豊富な翻訳者への依頼が適しています。
ドイツ語の翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:ドイツ語翻訳の料金相場
ロシア語
ロシア語翻訳を依頼する場合、1文字あたり20円程度が相場です。ロシア語は語彙数が多く、文脈によって意味が大きく変わることがあるため、文脈に合わせて適切に表現するための高度なスキルが求められます。
ロシア語の翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:ロシア語翻訳の料金相場
タガログ語
タガログ語翻訳を依頼する場合、1文字あたり20円程度が相場です。タガログ語は文法が複雑で、地域によって異なる方言や表現もあるため、ネイティブな翻訳者へ依頼したほうが品質を担保できます。
タガログ語の翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:タガログ語翻訳の料金相場
アラビア語
アラビア語翻訳を依頼する場合、1文字あたり18円程度が相場です。アラビア語は右から左に記載する(数字は左から右に記載する)ことが特徴で、イスラム文化に根ざした表現や慣用句などを理解している翻訳者への依頼が適しています。
アラビア語の翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:アラビア語翻訳の料金相場
タイ語
タイ語翻訳を依頼する場合、1文字あたり18円程度が相場です。タイ語は単語の間にスペースがない(文字が連続して記載される)ことが特徴で、単語の区切りを把握するのが難しいため、ネイティブチェック込みで依頼するケースが一般的です。
タイ語の翻訳相場や料金の決まり方などについては、以下のページにまとめています。
関連記事:タイ語翻訳の料金相場
翻訳料金を左右する要素
翻訳料金の相場はあくまで目安であり、以下のような要素によって料金が変わります。
翻訳者の実績
翻訳者の実績によって、翻訳単価が変わる場合があります。新人の翻訳者よりも経験豊富な翻訳者のほうが高いクオリティの訳文を作成できるため、翻訳者によって依頼料金が異なるケースも少なくありません。たとえば、エコノミー・スタンダード・プレミアムのように、翻訳者のレベルや専門性に応じた料金プランを設定している翻訳会社もあります。
翻訳を依頼する文書の種類
翻訳の料金相場は、翻訳を依頼する文書の種類によって異なります。
※文書の種類ごとの翻訳単価はこちら(参照:一般社団法人・日本翻訳連盟)
専門分野の知識が必要になる文書(医学・IT関連など)を依頼する場合、翻訳単価が高くなる傾向にあります。なかには、特許明細書のように「英日翻訳より日英翻訳のほうが料金が高い」といったケースもあるので注意しましょう。
翻訳完了までの希望日数
通常より短い納期で翻訳を依頼する場合、オプション料金(特急料金など)が発生する場合があり、短納期になるほど料金が高くなります。納期に間に合わせるために稼働時間を増やしたり、複数人のチーム体制で翻訳作業に対応したりなど、通常よりも人件費がかかるためです。その反面、余裕を持った納期で依頼すると翻訳単価が安くなるケースもあります。
翻訳を依頼するときの注意点
ネイティブチェックの有無
翻訳後の文章を読んだときに、「意味はわかるけど言い回しが不自然」「なんとなく違和感がある」と感じたことはないでしょうか。これは、翻訳する言語のネイティブスピーカーによる「ネイティブチェック」が行われているか、行われていないかの違いです。
ネイティブチェックは、外国語の文法やスペル、日本語であれば漢字や送り仮名も含め、不自然な言い回しなどを修正して読みやすい文章にする作業です。ネイティブチェックがないと、公的な文書の信頼度が下がったり、原文が正しく翻訳されなかったりするため、翻訳にネイティブチェックが含まれているか、ネイティブチェック料金が別途かかるかを事前に確認しましょう。
翻訳する文章のジャンルに関する専門知識
医療・金融・財務・特許などの専門文書の翻訳を依頼する場合は、翻訳そのもののスキルはもちろん、専門分野の知識を持つ翻訳者へ依頼することが重要です。例えば、専門用語を日本語へ訳すべきか、もしくは英語表記のままのほうが一般的なのかなど、翻訳者に知識・経験がないと不自然さが出ることになりかねません。翻訳者の得意とする専門分野や、どのような専門分野の翻訳実績があるかをきちんと確認してから依頼しましょう。
翻訳者のプロフィール
翻訳者のプロフィールや経歴(過去にどのような分野、どれくらいの量の翻訳を行ってきたかなど)をきちんと確認することが大切です。また、翻訳作業をどのように進めているかも事前に確認しておきましょう。個人で翻訳しているのか、チーム体制で翻訳作業に対応しているかによって、依頼料金や納期、翻訳のクオリティが変わるためです。
なお、無料トライアルを実施している依頼先であれば、原稿の一部を無料で翻訳してもらえるため、翻訳レベルを事前に確認することができます。とくにマイナー言語は、翻訳者によってクオリティに差があるので注意が必要です。無料トライアルで翻訳レベルを確認できれば、誤訳の修正やネイティブチェックのやり直しといったトラブルを防止できます。
翻訳の主な依頼先

翻訳を外注する際は、翻訳会社に翻訳者をアテンドしてもらう方法と、個人の翻訳者を自分で探して依頼する方法があります。
翻訳の専門会社
翻訳専門の会社は、「翻訳会社 英語」などで検索すれば簡単に見つけられます。翻訳会社によっては、過去の実績から文字単価平均を公開していたり、事前に翻訳対象の文書をアップロードすることで大まかな見積もりを出してくれたりするところもあります。料金の算出方法や文字単価はもちろん、どのような分野に強い(または多くの実績がある)会社なのかを見極めて依頼をすることで、クオリティの高い翻訳を担保できるでしょう。
関連記事:翻訳を依頼したい会社・サービス4選!依頼の流れや料金も解説
個人の翻訳者
個人の翻訳者へ依頼する場合は、SNSなどで直接連絡を取りあって依頼するため、仲介手数料がかかりません。翻訳にかかるコストを抑えられたり、相手が個人という性質上、納期などを柔軟に対応してもらえたりすることがメリットです。
ただし、個人とのやりとりとなるため、トラブルが起きた場合は自社で対応する必要があり、翻訳のクオリティや報酬の決め方などは相手次第といえます。個人のプロフィールや経歴などをしっかりと確認し、自社のニーズにマッチした翻訳者を見つけましょう。
クラウドソーシングサービス
クラウドソーシングサービスとは、仕事を外注したい人・受注したい人をインターネット上でマッチングするサービスのことです。フリーランスの翻訳者や通訳者にオンライン上で依頼でき、海外在住の日本人(あるいは日本在住の外国人)などを探すこともできます。
フリーランスとして活動する翻訳者へ依頼する場合、比較的安い料金で翻訳を発注できます。具体的な翻訳単価は、以下のとおりです。
・日英翻訳:単価5~8円
・英日翻訳:単価8~11円
・日中翻訳:単価6~8円
例えば、原語カウント制で200文字の日英翻訳を依頼すると、料金相場は1,000~1,600円です。フリーランス翻訳者は個人によって実績やスキルに差があるため、経験豊富なフリーランス翻訳者に依頼する場合、上記の料金相場より高額になることもあります。
翻訳の依頼なら「クラウドワークス」へ
翻訳を外注する方法はいくつかありますが、クラウドソーシングサービスを利用する方法がおすすめです。なかでも業界最大手の「クラウドワークス」は登録ワーカー数が500万人を超えており、プロの翻訳者やフリーランス翻訳者が多数登録しています。
クラウドソーシングサービスを通して仕事を受注し、勤務する人のことを「クラウドワーカー」と呼びます。クラウドワークスは、そのようなクラウドワーカーをはじめとする総ユーザー数が業界No.1です。
【クラウドワークスでの発注事例】
・日本語から英語・中国語などへの翻訳作業:文字単価6円~
・オンライン商談の翻訳・通訳を任せられる人募集:時給2,000円~
・【ネイティブの方限定】日本語→ドイツ語の翻訳:2000文字で5,000円
・モンゴル語へ翻訳した技術マニュアルのネイティブチェック:予算3万円
・【ロシア語翻訳】海外政府への版権の使用許諾書類の申請代行:予算2万円
・外国人インタビュー動画の編集&テロップの翻訳:動画1本あたり2,000円~
・【マレーシア在住者限定】英語→日本語の通訳ガイド募集:日当4万円
英語や中国語の翻訳者だけでなく、フランス語、ドイツ語、韓国語、タイ語などを翻訳できる人材や、バイリンガルの翻訳者を探すこともできます。映像翻訳や出版翻訳を得意とする翻訳者や、通訳経験者もいるので、翻訳を依頼する目的に合わせて絞り込み検索することも可能です。
実際にどのようなクラウドワーカーが登録しているのか知りたい場合は、下記リンクをご覧ください。
▶すぐに仕事を依頼できる翻訳家が20,000名以上!実際のプロフィールを見てみる
そのほか、訪日外国人からの問い合わせ対応や、海外ユーザー向けのコールセンター業務代行を依頼したい場合などは、外国語の通訳を依頼することもできます。通訳の利用シーンや料金相場などについては、以下のページを参照してください。











