紙媒体(商品カタログ・情報誌など)やWeb媒体(HPの記事など)へ掲載する文章の校正を行いたい場合、校正の専門会社やクラウドソーシングサービス、記事制作の代行会社などに依頼することができます。
今回は、社外に校正を依頼するメリットや依頼時のポイント、校正依頼のメール例文や費用相場などを紹介します。
目次
社外に校正を依頼するメリット
まずは、社外に校正を依頼するメリットを紹介します。
校正のプロに依頼できる
校正のプロは、文章を正しい日本語へ修正するスキルを持っています。自社に校正スキルを持つ人材がいないのであれば、教育コストをかけて人材を育成するより外注したほうが費用対効果が高い傾向にあります。
また、会社案内や求人情報など、自社の印象や利益を左右する文章をプロに校正してもらうことで、誤った表現や誤字脱字などによるイメージダウン・誤情報の拡散などを防止できます。
実際の校正で行われる作業については、以下の記事にまとめてあります。
関連記事:校正のやり方とは?意味やメディアでの進め方、ポイント等を紹介!
校正・校閲をまとめて依頼できる
校正と校閲は混同されるケースもありますが、
・校正=日本語などの表記の誤り(てにをは・誤字脱字など)を修正すること
・校閲=文章の内容(数値など)を確認・修正すること
という違いがあります。
外注先の多くは、校正・校閲のどちらにも対応可能であるため、正しい日本語表記かつ正確な情報を扱う原稿に仕上げることができます。
英文の翻訳校正も依頼できる
日本語の校正だけでなく、英語(またはその他の言語)の翻訳校正に対応している依頼先もあります。翻訳校正では、スペルミスはないか・文章や固有名詞などの翻訳は正確かといった点を重点的にチェックします。
英文の翻訳校正には、ビジネス資料などに適した対訳校正(翻訳の正しさを重視した校正)と、映画の翻訳などで使われるネイティブ校正(表現の正しさを重視した校正)の2種類があります。
校正依頼のポイント
次に、校正を依頼する際のポイントをいくつか紹介します。
希望納期を明示する
校正を依頼する際は、希望納期を明示しましょう。
「8月15日の16時までに納品希望」などのように具体的に伝えた方が、依頼先も対応可否を判断しやすくなります。
校正を依頼したい原稿が何本もある場合、まずは1本のみテスト依頼をして、納期やクオリティに問題がないことを確認してから、まとめて依頼するケースもあります。
ページ数、文字数、原稿量を伝える
校正依頼を想定している原稿量(ページ数・文字数など)を事前に伝えておくこともポイントです。
Web媒体の1ページと紙媒体の1ページでは基準となる文字数が異なるため、「目次や見出しを含めて約4,000文字」「A4用紙で15ページ分」のように、各媒体に合ったページ数・文字数で伝えましょう。
なお、校正は修正箇所の数や作業内容によって対応時間が変わるため、文字数やページ数は目安で問題ありません。
依頼原稿のジャンルを伝える
依頼原稿のジャンル・媒体の種類(※以下の例を参照)は、校正作業を行うにあたって重要な情報です。
例えば、依頼対象が「通販のカタログ」であれば、商品のスペック・金額、固有名詞などを重点的にチェックする必要があると事前にわかります。
校正の外注先からすると、校正の内容を早い段階で把握できたほうがスムーズに作業できるため、校正依頼のメールなどを送る際に明記しましょう。
【ジャンルの例】
・ビジネス
・ファッション
・医療系
・エンタメ
・スポーツ
【媒体の種類の例】
・カタログ、パンフレット
・雑誌
・求人情報
・企業案内
・インタビュー記事
依頼したい作業内容を伝える
外注先によって、校正・校閲の方針や対応可能範囲には違いがあります(校正に文法チェックは含まない・校正に校閲作業まで含まれているなど)。そのため、依頼したい作業の内容やレベル感を具体的に伝えることが重要です。
表記のルール(ですます調・漢字をひらくなど)があれば提示し、校正時に実施してほしい内容(誤字脱字や文法の修正・ファクトチェックなど)をできるだけ詳細に知らせましょう。
校正依頼のメール例文
続いて、メールで校正依頼を行う際の例文を紹介します。
校正依頼のメールは、ビジネスマナーを守った上で依頼内容をわかりやすく伝えることが重要です。以下のフォーマットをもとに、自社の要望に沿った校正依頼のメールを作成しましょう。
【校正依頼のメール例文】
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宛名:会社名、部署名、肩書+〇〇様(ご担当者様でも可)
件名:校正依頼の件
本文:
お世話になります。〇〇(会社名)の〇〇(自分の苗字)でございます。
この度は校正をお願いしたく、ご連絡いたしました。
以下に詳細を記しておりますのでご確認いただき、ご検討をお願いいたします。
<依頼詳細>
◆校正対象:新商品〇〇の案内パンフレット(A4で10ページ・文字数は7,000文字程度)
◆希望納期:〇月〇日17時(原稿は〇日着で郵送いたします)
◆原稿の種類:商品情報(スペック、治験データ等)、赤字原稿など
◆作業内容:ファクトチェック、赤字原稿確認など
ご不明の点がございましたらお知らせください。
ご多忙の折、恐縮ではございますが
ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
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校正依頼費用の決まり方と相場金額
校正依頼費用を決める主な要素は、依頼原稿の種類・依頼文字数・校正の難易度・言語などです(料金設定の種類には文字単価・ページ単価・時間単価などがありますが、以下では文字単価の相場を紹介します)。
簡単な誤字脱字のチェックは1文字約0.5~2円、ファクトチェックや日本語校正(てにをは)を含めた相場は約5~10円です。
英文の対訳校正・ネイティブ校正の相場は約3~30円ですが、単語換算で料金が算出されるケースもあります(100単語=3,000円、1単語=20円など)。
校正の依頼は「クラウドワークス」へ
校正の依頼先として注目されているのがクラウドソーシングサービスです。
なかでも、日本最大級のクラウドワークスは登録者数400万人を超えており、高スキルのライター・編集者・翻訳者などが多数登録しています。校正・校閲・翻訳などを一貫して依頼することができ、マイナー言語の校正経験が豊富な人材を探すことも可能です。
また、ワーカーの実績(校正の経験年数・過去に手掛けた校正案件)や評価を依頼前に確認できるため、希望に沿った人材を見つけやすいことが強みです。人材選びに迷った場合は、発注者から高い評価を得たワーカーのみが認定される「プロクラウドワーカー」に絞って校正者を探すこともできます。
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まとめ
社外に校正を依頼するとさまざまなメリットが得られます。依頼のポイントや費用相場などを考慮した上で外注先を検討しましょう。スキルの高い人材・校正経験の豊富な人材に依頼したい場合は、多数のワーカー(編集者・翻訳者など)から条件に合った人材を探せるクラウドソーシングサービスを活用するのも良い方法です。