第二創業期において求められる人材像(クラウドワークスの場合)

2015.03.28

先日の成田さんの副社長就任はお陰様で大きな反響を頂きました。
多くが「期待してます!」「若手に挑戦の機会を創るのは良いですね!」
といった副社長就任を支援いただき、成田さんを応援するようなコメントでしたが、
いくつか、吉田が現事業から離れるというのは無責任ではないか、との意見がありました。

それは全くの誤解で、明確な事実として代表取締役も社長も私1名ですので、
成田さんがもし何らかの失敗をした場合には
(当たり前ですが)当然私の責任だと考えています。

なぜ私が今回の人事をしたのか。それはひとえに
クラウドワークスが第二創業として理念「”働く”を通して人々に笑顔を」を軸に
全く新しい組織を創っていく必要があると感じている
からです。

2014年9月末正社員29名から2015年4月には80名体制を予定しています。
事業拡大、市場拡大に向けて予定通り一気に投資を加速させています。

ここ半年で入社した50名を見ていると一人一人が凄く優秀で、やる気に満ち溢れていて、
今後の素晴らしい組織ができることを確信しています。

一方で、この50名は私や役員と一緒に働いたことがある人はほとんどいないわけです。
仕事を通しての信頼関係がまだ無い、という緊張感を持つぐらいが良いのではないか、と私は捉えています。

このタイミングがクラウドワークスの第二創業期であると明確に感じていて、今までの組織をいったんリセットして、新しい組織をゼロから創るつもりで4月1日から望みたいと考えています。

そして私として、社員1人1人と対話を重ね、なぜクラウドワークスに来てくれたのか、何をやりたいのか、を聞かせてもらい、そしてクラウドワークスとして大切にしている理念を伝え、今後のアクションを一緒に考え、末永く一緒に働いてもらうための素地を創りたい。

多くの事業課題は、優秀な人が信頼関係のあるチームを創ることで解決可能だと考えています。
だからこそ4月1日からは私は組織の文化創りに徹底的に集中する。(+長期の成長戦略、IRなどをやることは前の記事に書いた通り)

その中で、第二創業期において求められる人物像が明確になってきたので、
昨晩からの社内のメールを共有してみます。

36歳で人が離れていき1人になったあの孤独を考えると、
今1人1人が一緒に働いてくれていることに毎日感謝をしています。
皆さん本当にありがとう。
必ず理念「”働く”を通して人々に笑顔を」を通して、
1人1人毎日が充実してやりがいに満ち溢れている会社を創りたいと私は決意しています。

ユーザーの皆さま、株主の皆さま、
引き続き今後ともご支援のほどをよろしくお願いいたします。

以下成田からの全社宛メール

件名:「プロ野球大谷翔平を怪物にした花巻東高校の「目標達成用紙」」

https://newspicks.com/news/893396/body/
(※吉田補足。上記リンクをクリックするとわかりますが、大谷選手は夢を因数分解して具体的な行動目標81個を明確にしていいます。)

夢と目標と決意を区別する。

物事を因数分解して1つ1つ達成することで大きなことを成す。

大きな教訓ですね。
「私にはプロ野球選手という目標がありましたが、夢と目標と決意の区別がつかず、夢をかなえる秘訣が分かりませんでした。例えば『太ってきたので、痩せたい』というのは、目標ではなく決意。『今日はこれしかカロリーを摂らない』が目標。そうやって追っていくと、必ず結果が出ます。これって足し算や掛け算より、本来であれば小学生のときに教わらないといけないテクニックだと思います」

以下吉田から全社宛の返信

孫さんも以下のように25の項目を方針にしているね。

「自らの経営理念を支えるものとして「孫子兵法書」を紹介。その内容を25つの漢字にまとめ、中味をひとつひとつ解説していきました。」

http://logmi.jp/28963

最近、痛感するのは、
・上場まではorこの人数規模になるまでは、単一の目標、単一のスキルで集中して絞り込んで個として戦うことが求められていたと感じている。
・4月1日からは例えば以下の成田さんが提示したような複数の目標と複数の方針を併せ持ちながらバランスよく戦うことが求められていると感じています。
分かりやすいものでいうと、「理念」と「数字」の両立、とかね。
「個人(自分)」と「チーム(他者)」とか、「短期」と「長期」とか、複合的な要素がどんどん求められている。
全役員はより一層の徳を積む必要があり、謙虚に勉強する必要があり、目線を高く持つ必要がある。
以前に入社している社員の皆さんにはこれまでの活躍に改めて感謝を伝えると共に、
4月1日から”働く”を通して人々に笑顔を、を軸に全ての社員が改めて平等に、そして他者尊重でフラットに話し合い、そして他人に働きかけ、理念と自らの価値を波及させていくことで、新しい組織を創るつもりで臨んで欲しい。
4月1日からの人材評価における優先順位は以下のとおりだと考えています。
1.”働く”を通して人々に笑顔を、を他者に働きかけ、チームや会社全体に波及させられる人
2.”働く”を通して人々に笑顔を、を個人として体現している人
3.個人の仕事観で仕事をしている人
これは短期間で多数の人が入社してきている中でどうしても譲れないガイドラインだと考え、皆さんに提示します。
3年の中でCW8のようなものは提示したことはありましたが、
どうしても譲れないという形で提示したのは創業から恐らく初めてのことです。
それぐらいステージが変わり、第二創業である、と感じています。
人事チームとしては9月末までに理念を体現した形の人事制度に改善していくことを目標とします。
組織のステージによって求められるものは変化します。
その変化を捉えて、柔軟に変わること。柔軟に変わったとしても個人の大切にしている軸は変わらない。
例えば、F1やサッカー、フィギュアスケートのルールが変わることはよくある。
その変更に対して個別では100%の納得感は無いかもしれない。
けれども新しいルールの中で自分を表現し結果を出すのがプロフェッショナルということ。
理念は原則変化しませんが、ルールは組織の(主に人数とその人数が入社する速度に寄る)ステージによって変化すると考えています。
今は明確に変化の時です。ここからは本当に1人1人の力に掛かっています。ぜひ力を貸してください。お願いします。
吉田