外注ノウハウ
公開日: 2021.10.28 / 最終更新日: 2023.12.12

漫画制作の依頼費用、相場はいくら?金額を抑えるコツも

漫画制作の一般的な相場は、1ページあたり1~2万円が目安です。依頼先や依頼する内容・範囲、漫画の利用用途などによって依頼料金が大きく異なります。今回は、漫画制作の依頼先や費用相場、漫画制作を依頼する流れ、依頼費用を安く抑えるコツなどを紹介します。

漫画制作の依頼先と費用相場

まずは、漫画制作の依頼先について、それぞれの特徴や依頼費用を紹介します。以下で紹介する金額は相場であり、依頼先の料金設定や依頼する漫画の内容・分量などによって費用は大きく異なります。

また、チラシやパンフレット、LP(ランディングページ)、YouTubeなど、漫画を使用する媒体や、商用利用かどうかによっても料金が変わるため、実際の依頼料金がいくらになるかは見積もりや問い合わせの段階で確認しましょう。

それらを踏まえて依頼先ごとのページ単価(漫画1ページあたりの依頼料金の目安)をまとめると、以下の表のようになります。

依頼先

モノクロのページ単価

カラーのページ単価

クラウドソーシング

6,000円~1万2,000円

8,000円~1万5,000円

個人の漫画家

8,000円~1万5,000円

1万2,000円~2万円

漫画の制作会社

1万5,000円~3万円

2~4万円

インフルエンサー漫画家

5万円~

要相談

有名な漫画家

数十万円~

要相談

クラウドソーシング

クラウドソーシングとは、仕事を依頼したい人・探している人をマッチングするサービスのことです。クラウドワークスやランサーズ、ココナラなどが知られており、システム上で相談・契約・修正依頼・報酬の支払い、納期や見積もりの打ち合わせなどができます。漫画家・イラストレーターなどが多数登録しているクラウドソーシングサイトを選べば、実績豊富な人材にコストを抑えて漫画制作依頼ができます。

【クラウドソーシングに漫画制作を依頼する際の費用相場】
・モノクロ1P:6,000円~1万2,000円
・カラー1P:8,000円~1万5,000円

個人の漫画家、イラストレーター

個人で活動している漫画家やイラストレーターに漫画制作を依頼することも可能です。仕事募集用のSNSアカウントや個人ブログで過去の作品や作風のサンプルなどを公開している人が多く、気になる個人を見つけたらX(旧Twitter)やブログの問い合わせフォーム、DMなどで連絡します。
納期やクオリティ、料金は個人のスキル・実績に応じて異なるため、依頼前に見積もりを確認しましょう。

【個人に漫画制作を依頼する際の費用相場】
・モノクロ1P:8,000円~1万5,000円
・カラー1P:1万2,000円~2万円

個人(フリーランス)の漫画家については以下の記事にも詳しくまとめてあります。

関連記事:フリーランスの漫画家とは?発注できる仕事や依頼時の注意点も紹介

制作会社・デザイン会社

一定以上のクオリティを求めたい場合は、漫画・イラスト制作会社やデザイン会社に漫画制作を依頼しましょう。これらの事業者はチーム体制(絵コンテ担当者・漫画制作担当者・ディレクターなど)で漫画制作をすることが多いため依頼費用は割高になりますが、納期遅延などのトラブルを防ぐことができます。
また、漫画を使った広告戦略の立案などをあわせて依頼できるケースもあるため、漫画をマーケティングに生かしたい場合などにも向いています。

【制作会社・デザイン会社に漫画制作を依頼する際の費用相場】
・モノクロ1P:1万5,000円~3万円
・カラー1P:2~4万円

漫画を広告に活用する方法や事例については、以下の記事をご参照ください。

関連記事:漫画広告を使ったプロモーション方法とは?メリットや企業事例も紹介

インフルエンサー漫画家

個人で活動する漫画家のなかでも、インフルエンサー(兼)漫画家という人に依頼する方法もあります。知名度アップを目的としたインフルエンサーマーケティングはSNSを中心に流行しており、「バズらせる(拡散させる)」ことによって広告マンガとしての効果が期待できるというメリットがあります。
SNSで有名な漫画家は固定ファンが多く、本人のリツイートなどでバズりやすいこともあり、フォロワー数が多いほど1ページあたりの単価が高くなります。

【インフルエンサー漫画家に漫画制作を依頼する際の費用相場】
・モノクロ1P:5万円~
・カラー1P:要相談(※)

※カラーは工数が増えるため、モノクロの2~3倍の料金が目安です。

有名な漫画家

有名な漫画家に直接依頼するのは難しいですが、大手の広告代理店(電通や博報堂、サイバーエージェントなど)の紹介であれば、依頼できる可能性があります。ただし、有名な漫画家や連載中のプロ漫画家は、案件や連載で手一杯で、時間的な余裕がないケースが多い傾向にあります。
また、広告マンガは印税が発生せず、金銭的にも受注するメリットがあまりないため断られるケースも少なくありません。

【有名な漫画家に漫画制作を依頼する際の費用相場】
・モノクロ1P:数十万円~
・カラー1P:要相談(※)

※YouTubeなどの動画で使う漫画や、カラーの漫画は制作工数がかかるため、依頼を断られるケースもあります。

漫画制作を依頼する流れ

続いて、漫画制作を依頼する流れ(漫画制作の工程)について紹介します。

手順①事前準備(問い合わせ~契約)

まずは、依頼先への問い合わせを行います。個人の漫画家の場合はSNSのDM(ダイレクトメール)や個人ブログの問い合わせフォームから、制作会社の場合は電話・メールやホームページの問い合わせフォームから連絡をとるケースが一般的です。依頼内容の概要を伝え、漫画制作にかかる料金・期間の見積もりを確認し、双方が合意したら正式に契約します。

手順②企画立案、シナリオ作成

次に、漫画をどのように活用するか、ページ数はどれくらいかなど、漫画制作の具体的な内容(企画)を決めてゆきます。企画の内容をもとに、漫画のストーリーやセリフなどのシナリオを作成してもらうことが一般的です。なお、個人の漫画家だと、作画のみに対応している(=シナリオが用意されていない場合は受注しない)というケースもあります。

手順③ネーム(下書き)の制作

シナリオをもとに、ネーム(コマ割りや構図、セリフを入れた下書き)を制作してもらいます。依頼側は提出されたネームを確認し、自社の商品・ブランドのイメージに合っているか、シナリオとの齟齬がないかなどをこの段階でチェックします。依頼側でシナリオを用意する場合は手順②の段階で共有し、ネームにする際の要望などを伝えておきましょう。

手順④ペン入れ、仕上げ作業

ネームが完成したら、実際に漫画を制作する工程に移ります。依頼側は、原稿をチェックしながら校正・進行管理などを行います。漫画制作の一連の流れのうち、確認・修正の工程に時間を要するケースもあるため、余裕のあるスケジュールで依頼するようにしましょう。なお、カラーの漫画を依頼したい場合は、この段階で着色(彩色)まで行います。

手順⑤修正依頼 or 納品完了

漫画が完成したら、現行の最終確認を行います。誤字脱字や仕上がりに問題のある箇所が発見された場合は修正依頼を行い、修正がなければ指定のファイル形式で原稿データを納品してもらいます。

以上、一般的な漫画製作工程を紹介しました。1ページ分の漫画を作るだけでもこのような工程を経る必要があるため、依頼前に把握しておきましょう。

漫画制作を依頼するときの注意点

次に、漫画制作を依頼する際の注意点をいくつか紹介します。

二次利用の可否

漫画制作の依頼時には、二次利用の可否や範囲(利用可能な媒体など)を確認しましょう。例えば、ホームページ上に掲載する目的で漫画制作を依頼したにもかかわず、自社のパンフレットやチラシ、SNSでも利用する場合などは二次利用にあたります。
制作した漫画には著作権が発生するため、権利ごと購入する場合はまとまった費用が必要となり、二次利用する場合は別途費用がかかります。

二次利用(二次使用)の注意点や相場については、以下のページでまとめています。

関連記事:イラスト二次使用料の相場やリスクを解説!

制作・納品のフォーマットや形式

漫画制作の依頼に際して、納品フォーマットやファイル形式(JPEG・PNG・PSDなど)を指定しておくことは重要なポイントです。なぜなら、ファイル形式によって絵の透過性や画質が左右されるためです。
漫画の使用目的(Web媒体の広告・紙媒体のパンフレットなど)に合ったフォーマット、ファイル形式を事前に伝えておきましょう。依頼側で判断がつかない場合は、依頼先に相談してフォーマット・ファイル形式を決めることもできます。

なお、動画で漫画を作成することもできます。具体的な制作ステップ、費用、依頼先などは以下の記事を参考にしてください。

関連記事:漫画制作を依頼するには?動画漫画制作の工程や相場もまとめて解説!

制作期間や修正回数

制作期間を決める際は、漫画の各工程(ラフ画・下絵・着色など)について「依頼先(漫画家や制作会社)からの提出日」と「依頼側が確認する日」を設定しましょう。漫画の修正にも時間がかかるため、余裕のないスケジュールでは納期に間に合わない可能性があります。
また、各工程で修正依頼はできるか・修正回数に制限はあるか・別途費用が発生するかを確認しないと、料金トラブルになるケースもあるので、事前にスケジュールと修正対応について共有しましょう。

【制作期間、修正スケジュールの例】
・【漫画家】◯月◯日までにラフ画提出→【依頼側】◯月◯日までに確認&FB
・【漫画家】◯月◯日までに1回目の修正(修正3回までは無料対応)→【依頼側】◯月◯日までに確認&FB(もしくは再修正依頼)

料金体系

漫画制作の費用は依頼先によって異なるため、金額や料金体系を事前にチェックしておきましょう。表紙・中表紙などのデザイン費、修正費、紙媒体で使用する際の印刷費などがすべてセットになっている場合もありますが、オプション料金として追加費用が発生するケースもあります。
さらに、漫画はカラー・モノクロによって制作料金が大きく変わるため(1ページあたり2,000~5,000円ほどの差がある)、それぞれの金額も確認しておく必要があります。

漫画制作費用を相場より抑えるには?

ここでは、漫画制作の費用を抑えるポイントを紹介します。

写真や素材を提供する

漫画を制作するには、素材(イメージ写真・参考資料など)を集める作業が必要です。そのため、依頼側があらかじめ素材を用意しておくと、制作側の作業時間の短縮につながります。
漫画制作の費用は工数(制作時間)や制作期間に応じて設定されているケースもあり、とくに時間給(1時間2,000円など)で依頼する場合に素材を用意しておくとコスト削減に有効です。

あらすじを用意する

漫画の「あらすじ」を用意することでコストを抑えられる場合もあります。シナリオ作成から依頼すると、オプション料金(シナリオライターに依頼する費用など)が加算されるケースが多いためです。
用意するあらすじは簡単なプロットや箇条書きで構わないので、どんなストーリーなのか・漫画で何を伝えたいか・漫画の見せ場などがわかるように記載しましょう。

シナリオライターへの依頼方法や料金相場などは、以下のページで詳しく紹介しています。

関連記事:シナリオライターへの依頼方法や費用を解説

ポートフォリオへの掲載を許可する

漫画家やクリエイターにとって、制作事例(実績の数・ジャンルの豊富さなど)は効果的なアピールポイントになります。そのため、制作実績としてポートフォリオへ掲載することを許可したうえで依頼すると、制作費用が割安になるケースがあります。
とくに広告系の漫画や漫画によるLP(ランディングページ)の制作実績があると、類似ジャンルの企業案件を受注しやすくなるため、スキルの高い漫画家であっても格安で依頼できる場合があります。

漫画LPの制作事例や費用については以下の記事をご参照ください。

関連記事:漫画LPデザインの効果は高いのか?主な制作方法・費用相場を紹介!

進行管理費の有無を確認する

進行管理費とは、依頼側が用意したあらすじを整理して漫画家に渡したり、漫画家の描いたネームとプロットに齟齬がないか確認したりなど、スムーズに漫画制作を進めるために発生する費用のことです。
制作会社や知名度の高い漫画家に依頼すると、進行管理費としてディレクション費(人件費)が発生することがあるため、進行管理費のない依頼先を選んだ方が費用を抑えられます。

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