イラストの費用相場は幅が広く、依頼内容や外注先によっては高額になるケースもあります。今回は、イラスト制作の費用相場や料金の決まり方、イラストを外注する際の注意点、おすすめの外注先などを紹介します。
【依頼先別】イラスト外注の費用相場
はじめに、依頼先ごとのイラスト制作費用相場を紹介します。
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外注先 |
費用相場 |
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イラスト制作会社 |
5,000円~2万円(※) |
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イラストレーター協会 |
3,000円~10万円 |
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アマチュアイラストレーター |
2,000円~5,000円 |
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ストックイラスト |
600円~1,000円 |
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クラウドソーシングサービス |
3,000円~1万円 |
※特急料金については下記「イラスト制作会社」の箇所を参照
イラスト制作会社
イラスト制作会社は、複数のクリエイターが在籍していることが多く、大量のイラスト制作にも対応しています。イラスト制作の関連業務(企画立案、進行管理などのディレクション)をまとめて任せることも可能です。短納期でのイラスト制作も依頼できますが、その場合は通常料金の1.2~1.5倍ほどの「特急料金」が発生するケースが一般的です。
【イラスト制作会社の費用相場】
・モノクロ:1枚あたり5,000円~
・カラー:1枚あたり1~2万円
イラストを依頼する流れについては、以下のページを参考にしてください。
関連記事:イラスト依頼の流れとは?納品までの手順や注意点を詳しく解説
イラストレーター協会
日本イラストレーター協会(JIA)は、イラストレーターとしての知識や経験を備えた会員が400名ほど在籍しており、さまざまなテイストのイラスト制作を外注できます。
【日本イラストレーター協会の費用相場】
・小さなイラスト(10cm角に収まるサイズ):1枚あたり3,000円~1万円
・雑誌やパンフレットなどの表紙で使うイラスト:1枚あたり3~10万円
また、日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)は約3,000名の会員を有しており、メディア・用途別に料金基準を設定しています。
【日本グラフィックデザイナー協会の費用相場】
・A4サイズのパンフレット:10万円程度
・B1サイズの駅貼ポスター:50万円程度
アマチュアイラストレーター
イラスト制作をアマチュアイラストレーターに依頼することも可能です。X(旧:Twitter)や個人ブログで、イラスト制作の実績やポートフォリオを公開していたり、「イラスト依頼のご相談は〇〇〇@gmail.comまで」のような連絡先を記載しているケースもあります。
【アマチュアイラストレーターの費用相場】
・イラスト1枚あたり2,000~5,000円
アマチュアイラストレーターの費用相場や、依頼する際の注意点については、以下のページで詳しく紹介しています。
ストックイラスト
ストックイラストは、すでに描かれたイラストが集められた素材サイトのようなもので、イラスト一覧の中から欲しいイラストを購入できる仕組みです。
【ストックイラストの費用相場】
・単品購入:イラスト1枚あたり600~1,000円
・月額課金:月5,000円~1万円(イラスト10点まで使い放題など)
ただし、ストックイラストは商業利用は不可など、使用許諾の範囲が制限される場合があるため、ライセンスの適用範囲をきちんと確認する必要があります。
クラウドソーシングサービス
クラウドソーシングサービスとは、仕事を外注したい人・受注したい人をインターネット上でマッチングするサービスのことです。プロ・アマのどちらも探すことができ、依頼から納品まですべてオンライン上で完了するため、気軽にオリジナルイラストを依頼できます。
【クラウドソーシングサービスの費用相場】
・イラスト1枚あたり3,000~1万円
イラストを依頼できるサイトについては、以下のページでまとめています。
関連記事:イラスト依頼ができるサイト6選!
【イラストの種類別】制作費用の相場
次に、イラストの種類ごとの費用相場を紹介します。
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イラストの種類 |
費用相場 |
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挿絵 |
3,000円~ |
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一枚絵 |
数万円~ |
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キービジュアル |
35万円~ |
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漫画 |
8,000円~ |
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ロゴ |
5,000円~ |
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アイコン |
1,500円~ |
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YouTubeのサムネイル |
1,000円~ |
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VTuberの立ち絵(Live2D) |
1万円~ |
挿絵
挿絵は、人物やアイテム単体など、デザインの一部として使うイラストのことです。小さい挿絵は「カットイラスト」と呼ばれ、チラシ、パンフレット、雑誌、ビジネス資料、ホームページなど、さまざまな媒体で使用されています。
【挿絵の費用相場】
・イラスト1枚あたり3,000円~
挿絵の使用用途やサイズによっては、1枚あたり数万円を超えるケースもありますが、近年ではAIを活用してカットイラストを安く作成することも可能です。
関連記事:【料金・対応OSがわかる】AIでイラストを自動生成できるツール・サービス8選
一枚絵
一枚絵は、雑誌・カタログの表紙や、広告媒体で使用するイラストです。アニメのワンシーンを切り取ったようなイラストで、背景まできちんと描かれることが特徴になります。
【一枚絵の費用相場】
・イラスト1枚あたり数万円~
挿絵よりもイラスト制作の工数が多くかかり、Web広告や街中のポスターに使う場合などはイラスト1枚あたり10~20万円以上になるケースもあります。
キービジュアル
キービジュアルは、アニメ・ゲームなどで使うイラストのことです。キャラクターの特徴や物語の世界観を伝えるための「メインのイメージ画像」として使われます。
【キービジュアルの費用相場】
・イラスト1枚あたり35万円~
ゲームの種類別のイラスト費用相場や、イラスト制作料金の決まり方については、以下のページを参考にしてください。
関連記事:ゲームイラストの依頼金額相場
漫画
WebサイトやYouTube、紙媒体で使う漫画は、1ページあたりの単価で料金が算出されます。有名な漫画家やフォロワー数の多いイラストレーターなどの場合、漫画1ページあたり数万~数十万になるケースもあります。
【漫画の費用相場】
・漫画1ページあたり8,000円~
漫画制作を依頼する流れや費用相場、漫画動画制作の工程などについては、以下のページで詳しく紹介しています。
関連記事:漫画制作を依頼するには?動画漫画制作の工程や相場もまとめて解説!
ロゴ
企業やブランド、新商品のロゴなど、さまざまロゴ制作を依頼できます。ロゴのサイズや使用用途によって料金が変わり、ロゴ作成費が20~30万円になることもあります。
【ロゴの費用相場】
・ロゴ1個あたり5,000円~
ロゴ制作の費用相場や料金の内訳、ロゴ制作の企業事例については、以下のページでまとめています。
関連記事:ロゴ作成・ロゴデザインの費用相場!有名企業はいくらかけてる?
アイコン
SNSのプロフィールで使うアイコンや、ホームページの吹き出しで使うアイコンなどは、比較的安く依頼できます。ただし、閲覧数・フォロワー数が多い媒体の場合、アイコン制作費が2~3万円になるケースもあります。
【アイコンの費用相場】
・アイコン1個あたり1,500円~
SNSアイコンの作成費用や依頼方法、おすすめの外注先などについては、以下のページで詳しく紹介しています。
関連記事:SNSのアイコン作成費用相場!外注はどこがおすすめ?
YouTubeのサムネイル
サムネイルは、YouTubeの動画でアイキャッチ画像として使うイラストです。動画内の画像素材を利用する場合、イラスト制作費を抑えられます。
【YouTubeのサムネイルの費用相場】
・イラスト1枚あたり1,000円~
サムネイルは比較的安く依頼できますが、チャンネル登録者数が多い場合は、1枚あたり1万円を超えるケースもあります。
VTuberの立ち絵(Live2D)
VTuber(バーチャルYouTuber)の立ち絵は、2Dのイラストか、3Dのイラストかで料金が大きく異なります。また、関連する作業(パーツ分け・モデリング・三面図の作成など)を依頼する場合、依頼料金が10万円を超える場合もあります。
【VTuberの費用相場】
・イラスト1枚あたり1万円~
VTuberの立ち絵(Live2D)については、以下のページを参考にしてください。
関連記事:Live2Dの依頼相場は?イラストやモデリングは誰にいくらで頼める?
イラスト料金の決まり方
続いて、イラスト料金の決まり方を紹介します。
イラストの用途
イラストをデザインの一部として使うのか、メインビジュアルにするのか、Web媒体・紙媒体のどちらで使うかなど、用途によって料金が変わります。基本的には多くの人の目に触れるイラストであるほど料金が高くなり、以下のようなポイントによって料金が決まります。
【料金が決まるポイント】
・使用期間=イラストの使用期間が長いほど高くなる
・発行部数=掲載する媒体の発行部数が多いほど高くなる
・影響力=イラストが与える影響力が大きいほど高くなる
イラスト制作の作業量
イラスト制作にかかる作業量(工数)も料金を左右する要素のひとつです。
イラストの構図や絵のタッチがシンプルな場合や、着色の必要がないモノクロのイラストは料金が安い傾向にあります。
一方で、描写する人物の数が多い、背景の描き込みが多い、高画質のフルカラーイラストなど、描写するものが増えたり手間がかかる場合は料金が高くなります。
イラストレーターの実績や知名度
有名な漫画家や実績豊富なイラストレーターなどに依頼する場合、知名度・影響力がイラストの価値を高めるため、一般的な費用相場より高額になります。
なお、著名なイラストレーターそもそもイラスト制作を受注していない場合も多いため、影響力が高いイラストレーターに描いてほしい場合は、SNSのフォロワー数が多い絵師などへ依頼するケースも少なくありません。
関連記事:Twitter(X)で絵師にイラストを依頼したい!相場金額や注意点は?
イラストを外注する際の注意点
ここでは、イラストを外注する際の注意点をいくつか紹介します。
二次使用の有無
イラストを二次使用する(予定していた用途以外で使う)場合、注意が必要です。二次使用する際は、イラストの制作者からその都度許可を得て、必要に応じて使用料を支払う必要があるためです。
依頼先によって異なりますが、イラスト制作費の20〜70%の金額が追加費用としてかかるケースが一般的です。
イラストを二次使用する際の注意点や、二次使用料の相場については、以下のページで詳しく紹介しています。
関連記事:イラスト二次使用料の相場やリスクを解説!
著作権の扱い
イラストの著作権は、取り決めをしない限りはイラストの制作者にあります。
イラストの制作者から著作権を買い取ると、以降はイラストを自由に使えますが、著作権を買い取る(譲渡する)場合、イラスト制作の費用相場の2~10倍の料金になるので注意が必要です。事前に「著作権がどちらに帰属するか」を決めてから契約してトラブルを回避しましょう。
修正対応の回数
依頼先によってイラストの修正対応の回数や、追加料金の有無が異なります。「3回までは無料で修正対応」「ラフの段階のみ修正対応可」など、イラストレーターごとに設定しているケースが一般的です。事前準備として、ラフスケッチを用意したり、イメージに近い画像を提示したりすれば、認識のズレを防ぐことができ、修正の回数を減らすことができます。
イラスト制作依頼なら「クラウドワークス」がおすすめ!
イラスト制作を外注したい場合、クラウドソーシングサービスを利用する方法がおすすめです。なかでも日本最大級の「クラウドワークス」は登録者数480万人を超えており、イラストレーターやデザイナー、絵師などが多数登録しています。
プロフィール情報から、イラスト制作の実績やサンプル、他クライアントからの評価などを確認できるため、好みのイラストを描ける人材を広く探すことができます。システム上で直接連絡を取ることができ、依頼内容や料金、納期などを柔軟に相談することも可能です。
【クラウドワークスでの発注事例】
・Youtube漫画広告のイラスト制作:1ページあたり2,000円~
・【美大生歓迎】魚や動物の写実的なイラスト募集:イラスト30枚で2万4,000円
・Webサイトに利用するキャラクターのイラスト制作:2種類のイラストで2~3万円
・AI画像生成ツールで用意したキャラクターのリデザイン:1キャラクター1万円~
・継続的にイラスト制作を任せられるクリエイター募集:時給1,500~2,000円
▶イラスト制作を依頼できる人材は100,000人以上!実際のプロフィールはこちら
また、多数のイラストデザイン案を募集し、その中から気に入ったイラストを選べる「コンペ形式」で依頼することも可能です。コンペ形式は採用したイラストにのみ報酬を支払うシステムのため、高いコストパフォーマンスが期待できます。
【コンペ形式の発注事例】
・かわいいクマのイラスト募集:予算3,300円(提案数15)
・ライブ配信で使うイラスト募集:予算5,000円(提案数12)
・エンジニア企業のロゴ制作:予算1万1,000円(提案数38)
・大会の記念Tシャツのデザイン案を募集:予算3万円(提案数9)
・薬局の独自サービスを紹介するキャラクターデザイン:予算7万7,000円(提案数64)








