絵師にイラスト制作(アニメ・漫画・ゲームなどのイラスト)を依頼する際は、Twitter(X)のDMや個人ブログなどから連絡・相談ができます。今回は、絵師に関する基本情報やイラストを依頼する方法、イラストの料金相場などを紹介します。
そもそも「絵師」とは?
はじめに、絵師について紹介します。
主な仕事内容
絵師とは本来、日本古来の絵画(浮世絵など)を描く職人を表す職業名でしたが、現代では日本のポップカルチャーを支えるクリエイター(イラストレーター・漫画家など)を指す言葉になっています。
絵師の主な仕事内容として、ゲームやアニメのキャラクターデザイン、ライトノベルの挿絵や漫画、LINEスタンプの制作、YouTube用のイラストやVTuberが使用する「立ち絵」の制作などが挙げられます。
2D・3Dの立ち絵の料金相場や依頼方法については、以下の記事に詳しくまとめてあります。
関連記事:【VTuber】立ち絵作成のポイント!おすすめの依頼先も
イラストレーターとの違い
イラストレーターと絵師は基本的に同じような意味・職業といえますが、イラストレーターが「絵を描く人全般」を指すのに対し、絵師は「二次元のコンテンツ(アニメ・漫画・ゲームなど)に特化したイラストレーター」という意味合いで使われます。
ゲームイラストの種類や料金相場、イラスト制作の依頼料金が決まるポイントについては、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:ゲームイラストの依頼金額相場
Twitter(X)で活動する人が多数
絵師にはTwitter(現X、以下Twitterと表記します)を使って活動している人が多く、仕事を広く募集するためにイラスト投稿用のアカウントや営業用のアカウントを持っている人もいます。なかにはフォロワーを増やすノウハウに長けた絵師もおり、セルフブランディングを行いながら活躍する絵師も少なくありません。
絵師にイラストを依頼する方法は?
次に、絵師にイラストを依頼する方法をいくつか紹介します。
SNSで依頼する
SNS(Twitter・pixiv・Threadsなど)を通じて絵師を探す際は、検索機能を利用すると便利です。「絵師 依頼」「イラスト 仕事募集」などで検索する方法や、「#有償依頼」「#イラストオーダー」などのハッシュタグ検索も有効です。
絵師のアカウントで公開されているポートフォリオ(実績・サンプル・作風など)を確認して、気になる絵師がいた場合はDMなどで依頼内容や見積もりを相談します。
SNSなどを通じてアマチュアイラストレーターに依頼する際の注意点や、アマチュアイラストレーターの料金相場については、以下のページでまとめています。
個人間取引サイトを活用する
イラスト制作専用の依頼サイト「SKIMA」や、クリエイティブな仕事を依頼できる「ココナラ」などといった個人間取引サイトを活用する方法もあります。様々なテイスト(アニメ風・手書き風・デフォルメなど)のイラストを描ける絵師を探すことができ、イラスト1点当たり約1,000~4,000円程度で制作依頼が可能です。
サイト上で絵師を探して見積もりや条件などを相談し、両者の合意後にクレジットカードやコンビニ払いなどで料金を支払う、というのが一般的な依頼の流れです。
イラストを依頼できるサイトについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:イラスト依頼ができるサイト6選!
専門業者へ依頼する
イラスト制作を専門に請け負っている業者(イラスト制作会社・アニメーション制作会社など)への依頼もできます。各社の公式ホームページに設置された問い合わせフォームや連絡用メールアドレスから相談ができ、正式依頼前には依頼内容・納期・見積もりなどに関するヒアリングが行われます。
所属クリエイターは事業者によって異なりますが、イラスト制作のほか2Dアニメーションや3DCG制作などを依頼できたり、絵師の派遣サービスを受けられたりする場合もあります。
クラウドソーシングサービスで依頼する
クラウドソーシングサービスとは、オンライン上で仕事を依頼したい人・受注したい人をマッチングするサービスのことです。様々なワーカー(デザイナー・イラストレーター・絵師など)が登録しており、システム上で相談・見積もり・契約・修正依頼・支払いまでの一連の流れが全て完了します。
専門業者に依頼するよりもコストを抑えやすく、イラスト制作以外(Webデザイン・シナリオ執筆・動画編集・ナレーションなど)の依頼も可能です。
上記のどの方法でイラストを依頼する際にも使えるメールの例文は、以下の記事に載っています。
関連記事:イラスト依頼のメール、書き方は?すぐ使えるテンプレートや文例も紹介
イラスト料金の計算方法や相場金額は?
続いて、絵師に依頼する際の費用について紹介します。
料金の計算方法
先ほど紹介したように「イラスト1点あたりの料金」をそのまま支払うケースのほか、「時給×作業時間+修正料金」でイラスト依頼料金を計算するケースもあります。
例えば、時給1,000円でイラスト作成に10時間かかった場合は1万円を支払うことになります。修正料金の設定は絵師によって異なるため(修正2回まで無料・ラフは何度修正しても無料など)、事前に確認しましょう。
同じキャラクターのイラストを依頼する場合であっても、イラストのサイズや描いてほしいキャラクターの人数、背景の有無などに応じて料金が変動する場合もあります。そのため、いずれも事前の打ち合わせの段階で、具体的にどのようなイラストを制作してほしいかを相談し、見積もり金額を確認する必要があります。
イラスト制作にかかる料金の内訳
大手のイラスト制作会社などへ依頼する場合、チーム体制(絵師・デザイナー・カメラマン・ディレクターなどの複数人)でイラスト制作を進めるケースもあります。その場合、以下のような費用がかかり、依頼料金が相場より高額になる場合もあります。
【イラスト制作にかかる料金の内訳】
・プランニング費(どのようなイラストにするかという企画にかかる費用)
・ディレクション費(イラスト制作の進行管理にかかる費用)
・デザイン制作費(実際にイラストを制作する際にかかる費用)
・修正費(イラストのデザインを修正する際にかかる費用)
・経費(打ち合わせの際の交通費や場所代などの費用)
SNSやクラウドソーシングサービスを活用し、オンライン上で個人へイラスト制作を依頼する場合は、デザイン制作費+修正費のみ発生するケースが一般的です。
依頼料金の相場
絵師にイラスト制作を依頼する際の料金相場は、およそ以下の通りです。上記で紹介した通り、さまざまな要素によって料金も変動するため、目安としてください。
【イラスト1枚あたりの依頼料金の相場】
・モノクロイラストの場合:3,000~8,000円
・カラーイラストの場合:5,000円~2万円
なお、有名な絵師へ依頼する場合は相場よりも高額になることが多く、駆け出しのイラストレーターへ依頼する場合は、クオリティにかかわらず低めの価格設定になっているケースもあります。
イラスト制作の依頼先ごとの料金相場や、イラスト制作の依頼前に準備しておくことについては、以下のページで詳しく紹介しています。
関連記事:イラスト外注時の相場は?発注時の準備や注意点などを解説
▶クラウドワークスなら相場より安くイラストを描いてくれる絵師を探せる!依頼金額やプロフィールをチェック
絵師にイラストを依頼する際の注意点
絵師にイラストを依頼する際は、いくつか注意点があるので事前に確認しましょう。
チェックすべきポイントを押さえる
絵師を選ぶ際にチェックすべきポイントとして、以下のような点が挙げられます。
●ポートフォリオが充実しているか
●希望するテイストのイラストが描けるか
●金額設定が明確であり、予算や実績を公開しているか
●コンプライアンスがしっかりしているか
まずは、絵師のポートフォリオ(過去の作品集・サンプルなど)が充実しているかを確認しましょう。ポートフォリオを確認することで、希望するテイストやタッチのイラストを描いてもらえるかを判断できます。
また、依頼金額や料金体系が明確かどうかも重要な点です。例えば、人物のイラストであれば頭〜肩までは5,000円、全身は8,000円というように描く範囲によって料金が分かれているケースもあるため、依頼可能な内容とそれぞれの金額をチェックしましょう。
そのほか、イラストの予算や実績を公開しており、コンプライアンス(二次創作の有無など)がしっかりしている絵師のほうが信頼性が高いといえます。
制作したイラストを二次使用する際は、別途料金が発生する点にも注意が必要です。イラスト二次使用の注意点や料金相場については、以下のページを参考にしてください。
関連記事:イラスト二次使用料の相場やリスクを解説!
イラストの「差分」もあわせて依頼する
キャラクターの表情や動作、服装、構図、背景を変えるなど、複数パターンのイラストが必要な場合、イラストの「差分」という形で依頼できる場合もあります。イラストの差分やカット数は依頼料金を左右するポイントでもあるため、打ち合わせの段階で細かく指定する必要があります。
また、デジタルデータで納品してもらう場合、掲載する媒体によって解像度や色彩設定が異なるため、イラストの用途や掲載先を共有し、適したファイル形式で納品してもらえるように相談しておきましょう。
このように、イラスト制作を外注する際は、依頼内容や要件をきちんと伝えることが重要です。イラスト依頼時の注意点やイラスト制作を依頼する流れについては、以下のページを参考にしてください。
関連記事:イラスト依頼の流れとは?納品までの手順や注意点を詳しく解説
Twitter(X)ならではの注意点とは
Twitterを使って絵師にイラスト制作を依頼する際には、以下のような点に注意が必要です。
●有償依頼を受注していないケースがある
●条件付きで受注しているケースがある
Twitterで絵師を探す場合、まずはプロフィール画面などで「イラストの仕事を受注しているか」を確認しましょう。なぜなら、イラストを制作・投稿していても、仕事は受注していない(作品の公開用アカウントである)ケースもあるからです。イラスト制作を受注している場合は、「お仕事の依頼はDMまで」などの記載があるため、指定された連絡方法(DM・メール・個人ブログ経由など)で相談しましょう
また、SNSのフォロワーのみ・メッセージのやりとりがある人のみなど、条件付きの依頼に限って受注している絵師もいるため、突然依頼をしても断られるケースがあるという点を覚えておきましょう。
▶クラウドワークスなら「絵師を探す→依頼する→イラストを受け取る→支払いをする」までまとめてできる!お仕事依頼の流れはこちら
希望の絵師が見つかる「クラウドワークス」
希望に沿ったイラストを制作してくれる絵師を探したいなら、日本最大級のクラウドソーシングサービスである「クラウドワークス」の利用をおすすめします。絵師やイラストレーターが12万人以上も登録しており、職種や仕事カテゴリ、制作可能モチーフ(人物イラストなど)などで絞込検索ができるため、希望の絵師を見つけやすくなっています。
▶どんな絵師にイラストを依頼できる?実際のプロフィールはこちら
絵師やイラストレーターのプロフィール画面からポートフォリオやイラスト制作の実績、イラストのサンプルなどを確認でき、依頼内容の詳細や見積もりなども事前に相談できるため、依頼したいイラストとのミスマッチを防ぐことができます。
また、クラウドワークスはNDA(秘密保持契約)に対応しており、依頼前に面談を行うこともできるため、相手がどのような人物かを把握してから仕事を依頼できる点もメリットです。
なお、イラスト制作を「コンペ形式」で依頼することも可能です。コンペ形式は、イラストやロゴ制作、キャッチコピーの募集などで利用されており、多くのデザインやアイデアの中から気に入った提案を採用できる依頼形式です。イラストの完成形をみてから採用するかどうかを決めることができ、採用したデザインにのみ報酬を支払うシステムなので高い費用対効果が期待できます。クラウドワークスには多くのクリエイターが登録しているため、イラスト制作の予算1万円で平均30提案を募集可能です。