
自社のWebサイトやカタログ、自社商品のパッケージなどのデザインを外注する場合、そもそもデザイン費用の相場がわからないことが多いのではないでしょうか。ひと口に「デザイン料」といっても、何が含まれているのか分からない人もいるかもしれません。ここでは、デザイン料の内訳や相場、外注先の特徴と選び方などを紹介します。
目次
デザイン料はどうやって決まる?
デザイン料の基本的な内訳は「デザインフィー+画像使用料+進行管理費」ですが、下記の要素によっても料金が変わります。
依頼範囲により料金に幅がある
一般的に、デザインの目的やターゲット、イメージ、原稿や写真素材などを支給する場合は、基本的なデザイン料の「デザインフィー+画像使用料+進行管理費」に収まります。
しかし、企画や取材、撮影を伴う場合や、コピーライトやイラスト作成なども必要になる場合は、作業費が別途発生します。依頼する作業範囲によって料金に幅がでるため、どこまでお願いするかをあらかじめ決めておくことが必要です。
媒体によっても料金が変わる
Webサイトをデザインすることもあれば、名刺やカタログなどのプリントメディアをデザインすることもあるため、このように対象のメディアが違えば料金は異なります。
Webサイトをデザイン
Webサイトのデザイン料は、「デザイン費+コーディング作業費+ディレクション費」で成り立っています。
プリントメディアと異なるポイントは、Webサイトのデザインはその見た目だけではなく、機能性やユーザビリティなどを意識した設計を行う点です。デザインができたら、インターネット上で見ることができるように、プログラムのソースコードを記述するコーディング作業を行います。
ここまでが実質的なデザイン作業ですが、このほかにも、Webデザイン費として、全体の企画・設計・管理・対応などが含まれるディレクション費も請求されます。これは、オーダーに沿ったクオリティの作品を、スケジュール通りに予算内に収めるための必須業務だからです。このような理由から、プリントメディアよりも高額になる傾向があります。
また、企業や商品を紹介する一般的なサイトなのか、ECサイトなのかなど、サイトの種類によっても料金は変わります。
名刺をデザイン
プリントメディアの名刺をデザインする場合は、すでに原稿があってシンプルにデザインするのと、ロゴ制作や企画も含めて行うのとでは作業量が異なるため、コストも変わります。また、名刺は企業に外注すると印刷まで請け負うことが一般的です。色数や紙の種類、紙の形状などによっても料金は変化します。
制作者に知名度があると付加価値も
作品に「付加価値」がつくと想定される場合、付加価値料を請求される場合もあります。付加価値料とは、たとえば有名なイラストレーターにデザインしてもらうケースを思い浮かべてください。本人の影響力によって、認知度や購買度などが高まるような付加価値がつく可能性があると請求される対価です。
付加価値料の設定基準は、JDGA日本グラフィックデザイナー協会の「制作料金概念規定」によると、付加価値を左右する要因である、制作者の知名度やスキルなどの「質的指数」と、制作物の達成目標や使用媒体、数量などの「量的指数」の乗数で計算できるとしています。「質的指数」や「量的指数」が高いほど、付加価値が高くなります。
各種デザインを外注するときの相場
次に、各デザインの相場を紹介しましょう。
webデザイン
Webサイトのデザインは、制作会社に依頼する場合、10ページまでの簡単なコーポレートサイトやオウンドメディアなどの制作で~30万円程度が相場です。オリジナリティの高いサイトや簡易ECサイトになると、30~100万円前後を想定しておきましょう。また、トレンドコンテンツサイトや戦略的な機能性があるサイトなどになると、100万円~が相場です。
クラウドワークスなどのクラウドソーシング会社を利用してフリーランスに依頼する場合は、サイトデザインで5ページ程度だと10万円ほど、コーディング作業が1ページ3万円~となります。複数ページの作成になると、割引価格で交渉できることもあります。Webサイトの見積をとる際は、デザイン費にコーディング作業費やディレクション費などが含まれているかどうかをチェックしましょう。
以下の記事でもWebサイトのデザインの相場や依頼時の留意点について解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
関連記事:ホームページ作成の相場とは?料金表や依頼前に確認すべき3点も紹介
ロゴやバナーデザイン
ロゴマークのデザイン料は、制作会社に依頼すると5~30万円、クラウドソーシングを通して依頼すると3万円~が相場です。またバナー制作費は、作る種類やリサイズの点数にもよりますが、おおむね制作会社で3万円~、フリーランスへの依頼で1.5万円~となっています。
DTPデザイン
プリントメディアのDTPデザインであれば、8ページのパンフレットだと制作会社で1ページ2~5万円、クラウドソーシングを通してフリーランスに依頼すると1万円前後~で相談ができます。
プロダクトデザイン
パッケージや缶などのプロダクトデザインは、どこまでの作業を依頼するかによって料金が異なります。たとえば、JDGAの「ギフト用パッケージデザイン料金表」だと、ギフト用パッケージのデザイン費はスケッチ1点で33,000円、ダミー制作で1点81,000円、フィニッシュまですると13万円となっています。一方、クラウドソーシングでフリーランスに依頼すると、1点35,000円~でオーダーが可能です。
主なデザインの発注先は?
デザインの発注先としては、以下が挙げられます。
デザイン会社
デザイン会社には、Webデザインやグラフィックなど、カテゴリー別にそれを専門としている会社や、あらゆる分野のデザインを一手に請け負う総合的なデザイン会社があります。すべてを内製するのではなく、一部の業務を外注しているデザイン会社の場合は、料金が高くなる可能性があるため注意が必要です。
印刷会社
印刷まで発注する場合は、印刷会社にデザインをお願いするのもよいでしょう。印刷会社にデザイナーが在籍しておらず、デザインを外注している場合、割高になることもあるため確認が必要です。
クラウドソーシングやフリーランス
すでにクラウドソーシングという単語を何度も書いていますが、クラウドソーシングとはインターネット上で企業と個人がつながって、一度も会うことなく仕事を発注・受注できるサービスです。インターネット上で仕事の発注から納品までのすべてが完結することが特徴で、近年、企業の間ではリソース確保の方法として確立してきています。
このようなクラウドソーシングのサービスを利用したり、個人で活躍するデザイナーやクリエーターに直接依頼をしたりすることも可能です。著名なクリエイターでない限り、企業に頼むよりも低コストで依頼できるメリットがあります。ぜひこちらの資料をご覧ください。
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クラウドワークスで外注するメリット
クラウドワークスを利用してデザインを外注するときのメリットと、使い方のコツについて紹介します。
多くのクラウドワーカーから選べる
デザインとひと口にいっても、Webデザインもあればグラフィックデザイン、プロダクトデザインなど分野も多様です。クラウドワークスには業界No.1の約300万人のユーザーが登録しており、デザイナーのカテゴリにおいても、さまざまなスキルや実績を有するクラウドワーカーが多数登録しています。
こちらのリンク先を開くと、デザイナーが7万名以上登録していることがわかり、ひとりひとりの実績や評価、得意分野などをひと目で確認できます。また、検索窓から「ロゴ」「WEBデザイン」「グッズ イラスト」などのキーワードを入力することで、希望するワーカーを瞬時に絞り込むことが可能です。
デザインを募集する方法を選べる
クラウドワークスには、クラウドワーカーを募集する方法として「プロジェクト形式」「コンペ形式」「タスク形式」があり、それぞれ特徴が異なります。ここではプロジェクト形式とコンペ形式を紹介します。
「プロジェクト形式」は、特定のフリーランスや個人にピンポイントで依頼でき、互いに相談しながら作業スケジュールや最終の報酬金額を決められる方法です。納期に余裕がある、特定のクラウドワーカーに依頼したいなどの場合に向いています。
一方、「コンペ形式」は不特定多数のフリーランスや個人から多くの提案を集め、その中から気に入ったものを採用する方式です。短期間でさまざまな提案を得られるので、デザインを依頼する場合はこちらのコンペ形式がおすすめです。
必要なときだけ単発発注ができる
クラウドワークスでは必要な分だけを単発発注できるため、制作会社よりも自由度が高いところが魅力です。制作会社によってはバルク発注を求められたり、ディレクションフィーを請求されたりする場合がありますが、クラウドワークスで依頼するとこのようなコストを抑えることができます。
まとめ
デザイン料の内訳や、デザインのカテゴリー別・外注先別の相場を知っておくと、ムダの無い発注が可能となり、外注先との交渉にも役立ちます。クラウドワークスを利用してデザインをクラウドワーカーに依頼すると、発注頻度や納期などの自由度が高く、場合によってはコストを抑えることもできます。どのようなデザイナーが登録しているのか、まずはチェックしてみましょう。