リクルート社からクラウドワークスへご出資いただきました。

2014.08.08

先行して各メディアから流れていますが、リクルート社からのご出資をいただきました。

リクルート、クラウドソーシング事業参入 ベンチャーに出資http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ0704G_X00C14A8TJ1000/

クラウドワークス、リクルート投資子会社に第三者割当増資を実施、登録者数は20万人を突破
http://thebridge.jp/2014/08/crowdworks-got-fundraising-from-recruit-holdings

クラウドワークスに人材大手のリクルートが出資–相互にサービス連携へ
http://japan.cnet.com/news/business/35051920/

クラウドワークスがリクルートを割当先とした第三者割当増資——理由は資金ニーズより事業シナジー
http://jp.techcrunch.com/2014/08/08/jp20140808crowdworks/

リクルート社からの発表
http://www.recruit.jp/news_data/release/2014/0808_7734.html
「クラウドワークスは、今回の資金調達により、日本最大級のクラウドソーシングサービス『クラウドワークス』の追加開発と営業体制の強化を実行することで、さらなるサービス拡大へとつなげていく予定です。」

人材最大手のリクルート社がクラウドソーシング業界においてクラウドワークスを選んだことは象徴的な出来事であり、国内のクラウドソーシング業界のターニングポイントであると考えています。

今回の出資により、電通・リクルート・サイバーエージェント・デジタルガレージと各業界のNo.1と連携させていただくことになり、クラウドワークスは国内No.1はもとより各社のネットワークを活かして世界戦略へ布石を打っていくことになると思います。

私たちが手掛けているのは、個人にフォーカスをあてた21世紀の社会インフラであると考えています。企業の信用インフラが20世紀かけて構築されていったようにこれから100年かけて個人が働くための社会インフラが成長していく。

具体的には企業の場合、

・登記簿には資本金
・帝国データバンクには与信情報
・証券取引所は第三者が保証する信頼

といった与信インフラがありましたが、個人には従前ありませんでした。履歴書もある意味自称でしかない。だから個人の採用や仕事にはリファレンスという概念が重要でした。

そのような中でクラウドワークスにおいて人々は「100件受注して評価(5段階のうち)4.8、ありがとう数は300」などの明確な実績と信頼を積み上げていくことが可能になり、信用が可視化された個人については実際に企業からスカウトで仕事がくるようになっています。

この社会が進むと個人は社会的弱者では無くなり、個人として社会的信用が得られるようになり、人の働く選択肢が格段に広がる、そう考えています。

実際に我々の調査では、クラウドワークスを活用して働く女性の9割以上が「働く機会が増えた」と回答いただいています。

クラウドソーシングではたらくママが急増中、利用者の9割が働く機会の増加を実感 ~クラウドワークス、女性ユーザーを対象とした利用動向の調査結果を発表~
http://crowdworks.jp/press/?p=2870

そして我々が目指しているのは仕事だけではなく、個人にとっての「仕事」「教育」「社会保障」の3軸のインフラの整備です。創業以来一文字も変わらない我々のミッションである

『21世紀の新しいワークスタイルを提供する
~個の力を最大限活性化し、社会の発展と個人の幸せに貢献をする〜』

に向かって、リクルート社のご支援を新たに頂きながらチーム一同全力で邁進して参りますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

「SoftBank World 2014」特別講演、無事終わりました!

2014.07.15

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「SoftBank World 2014」特別講演、無事終わりました。

実は孫さんの過去のプレゼンなどを見ながら準備に準備を重ね用意していたのですが、リハーサルで社員達から「堅い」「緊張している」との声を相次いでもらいました。

そのような中で、これはやはりありのままに振る舞うしか無いと思い立ち、導入でリハーサルの社員からの意見をそのままその場で共有して「すこし緊張していますので、ぜひ皆さま応援ください!」と言ってみたところ、会場で笑いが生まれ少し柔らかくなりリラックスして話すことができました。

そういう意味ではざっくばらんにフィードバックをくれる社員の皆さんに感謝です。良い仲間を持ちました。ここでありがとうを伝えておきます。

1,400名を超える申し込みの中で登壇

私のセッションだけで1,400名を超える申し込みという満席の会場の中で、午前中に基調講演で孫さんが話した同じ壇上に立たせていただき、クラウドソーシングを取り巻く社会的背景から入り、企業経営へのメリット、そして世界中の企業のオープンイノベーションの事例を述べた後、人々が時間と場所に囚われないクラウドワーキングを実現している具体例をお伝えさせていただきました。

そして、最後に起業に至ったここまでの経緯をざっくばらんに語らせて頂きました。

ドリコムでのこと、一回目の起業での失敗、いずれも非常に辛く、悔しく、そして反省し、学ぶことが多い出来事でした。一回目の起業の失敗の後に役員が私1人になったときに改めて何のために働いているかを考え抜いた末に、名誉やお金ではなく、人々に貢献して人々のありがとうを大切にしたい、という思いに至った経緯をお話させていただきました。

そしてクラウドワークスというサービスにもその思いを込めたいという考えから生まれた「ありがとうボタン」(※1年間で80万回のありがとうがやり取りされています。)の話をして、2周年記念イベントでクラウドソーシングで働くクラウドワーカーたちが集い「ありがとう」が交わされた写真で締めさせていただきました。

終了直後にいただいた温かい声

会場からは大きな拍手をいただき、中には共感していただき泣いた方もいらっしゃるとのお声をいただきました。頑張って準備して良かったと思っています。

以下、一部を転載します。

セッション参加させて頂きました。終盤の熱い思い、痺れました!クラウドソーシングがもたらす大きな可能性を再認識することができました。

クラウドワークス凄い。吉田さん(@yoshidaCW )のパーソナルストーリーは最後会場を熱くしたはず。

感動しました。苦難を乗り越えてハッピーの輪を創り出しておられ、本当に素晴らしいですね!

(弊社スタッフから)
そういった“人に焦点を当てた企業”がこれからの社会を牽引し、日本ひいては世界を動かしていくのだと実感いたしました。
私は、クラウドワークスで働いていることに誇りを持つと同時に、「働くを通して人々に笑顔を」の真意を忘れず、これからも精進していきます。

(株主から)
感動的なプレゼンで思わず涙ぐんでしまいました。孫正義とジャックマーの後の同じメインステージで大観衆の前での堂々たるプレゼンは本当に凄かった。

クラウドワークスが目指すのは、個人が働くための新しい社会インフラ

企業経営には「コストダウン」と「オープンイノベーション」という二つの大きなメリットをもたらすクラウドソーシングですが、一方で企業の発注量が積み重なれば、個人の実績と信頼も積み重なり、個人が働くための新しい社会インフラとなりえると考えています。

企業には、登記簿があり、帝国データバンクがあり、上場企業という信頼を客観的に担保する仕組みがある。

それに対して、個人にはこれまでそのようなものが無かった。クラウドワークスは仕事の実績や評価、そして「ありがとうボタン」を通して個人の信頼を蓄積し、個人の信用のインフラ創りに貢献していると考えています。

「21世紀の新しいワークスタイルを提供する」というミッションを掲げたクラウドワークスの挑戦は始まったばかりです。個人が働く上での新しい社会インフラは、企業経営にも大きなメリットをもたらします。

ぜひ皆さまと、300万社の企業へ新しい人材調達のあり方を、そして1億2千万人の人々に新しい働く機会を創出していきたいと考えておりますので今後とも末永いお付き合いのほどをよろしくお願い申し上げます。

最後に、このような貴重な機会をくださったソフトバンクの皆さまに改めて感謝を申し上げます。ありがとうございました。

そして何より、このセッションを調整してくださったソフトバンクの徳永さんには、資料の構成やプレゼンのフィードバックなど当日まで様々な局面でご助言とご支援をいただきました。誠にありがとうございました。

※今回の講演の題名「クラウドソーシングでビジネスはこう変わる」と同名でダイヤモンド社から出版しています。今回の内容も含めて書いていますのでぜひご一読いただければ幸いでございます。
クラウドソーシングでビジネスはこう変わる(ダイヤモンド社)

​「自分は何かを成し遂げている」という誤解

2014.04.16

(本記事は、他サービスで記事投稿後、サービス終了に伴って保存のために転載したものになります。)
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最近、社内でよく「サンクコストに縛られるな」という話をしています。

 

サンクコストとは、日本語では埋没費用と呼ばれ

「事業に投下した資金のうち、事業の撤退・縮小を行ったとしても回収できない費用」

と説明されています。(​wikipediaより)

 

一回目の起業の時に(クラウドワークスは二回目の起業になります。)、

数千万円の投資を行って全く黒字になる見込が見えない事業があり、

まさにサンクコストに縛られ、再投資も躊躇われるが撤退もしたくない、という経験があります。

 

最終的には、​書籍「世界の働き方を変えよう」にも書きましたが

役員が取引先を持って離反という事件により、撤退を余儀なくされました。

サンクコストに縛られると正常な判断ができなくなる、というのは一般的に知られていることです。

このサンクコストは日々の仕事において、精神的な面としても存在していると思っています。

 

事業を数年やってると、それぞれの部署の責任者に「自分がやってきた感」が漂ってきます。

また、転職者においても「私はこの分野でやってきた感」が当然あります。

そして私自身も常に「何かを成し遂げてきた感」が無いか?と自問自答しています。

 

結論から言うと、これらの「何かを成し遂げてきた感」はあらゆる業務において

排除しないといけないと考えています。心のサンクコストは撤廃しないといけない。

 

例えば、

・転職者が新卒に向かって素人扱いをする、という光景

・新しい事案や他部署のヘルプに対して、
自分や自分の部門の多忙を理由に非協力的になる態度

 

あるいは、

・電話に積極的に出ない態度

・挨拶を積極的にしない態度

 

これらは「自分には何も無い」と思っている時には、絶対に起きない事象です。

何も無いと思っていればあらゆることに必死になるはずです。

 

この事態は、当人が「自分は何かをやってきた(時間を投資してきた)感」があって、

かつ、当人が求めている評価を周りから受けていないと感じている時に起こっています。

(自分が認められていれば、他人に対しても寛容になると思います。)

 

まさに心のサンクコストであり、かけてきた時間の量に縛られてそれがプライドとなり、

今の目の前の事態にフラットに対応できていない。

 

心のサンクコスト=「何かを成し遂げてきた感」、はあらゆる時において

撤廃しないといけないと私自身常に考えています。

 

最近、私は自分の机のゴミ箱をなるべく、自分で処理するようにしています。

自分の「何かを成し遂げてきた感」を撤廃する意味でなるべくフラットでいたいと思って心がけています。

​働く上で大切にしている3原則 (4月1日から新社会人を迎える方へ)

2014.03.31

(本記事は、他サービスで記事投稿後、サービス終了に伴って保存のために転載したものになります。)

クラウドワークスでは、ミッションとして

「21世紀の新しいワークスタイルを提供する」
を掲げていますが、それを直近の具体的な行動に落とし込んだスローガンとしては、
「”働く”を通して人々に笑顔を」
としています。

それに沿って働く際に重要な3原則を、明日話そうと思って整理してみましたのですが、
​4月から新しい環境で働く際に参考になるかなと思ってここに書いてみます。

 

​​1.仕事を選り好みしない(≒当事者意識)

クラウドワークスでは、アシスタントや秘書という職種が現状存在しません。
掃除やお花への水やりも重要な仕事であり、

また私の日程調整も現状は自分でやっていて良いと思っています。

「雑務」という言葉は無いと思っていて、
​全ての業務が「”働く”を通して人々に笑顔を」に繋がっていると思っています。

​仕事や職種・役職に貴賎はありません。
​だから困っているユーザー、クライアント、そして社員がいれば誰が手伝っても良いと思っています。

​前も書きましたが、エンジニアでも時として展示会でブースに立って説明するし、
デザイナーがユーザーサポートをすることもあります。
​私もつい先日1時間ほどユーザーサポートをしたこともあります。

 

一番良くないのは、困っている人がいるのに、

「これは私の仕事では無い」と思って見て見ぬふりをすること。

 

本当に大きくなればまたマネジメントも変わるかもしれませんが、

現在のうちの会社では全てのことに当事者意識であるという事を大切にしています。

 

2.他者を尊重する

新卒でも中途でも、皆これまでの人生にプライドを持って入社してきます。
一方で、会社にはそれまで築いてきた文化があります。

 

それを踏まえてクラウドワークスでよく話しているのは「サッカー日本代表」の話です。

 

もし仮に日本代表へ招集された時に、

これまでいたチームでの実績「私はこんなに凄かった」を言うことは役に立たず、

その日本代表のフィールドで他者と連携して結果を出せるかどうかだけで信頼関係が決まるでしょう。

そんなイメージで、

 

「入社時は目の前にいる人との信頼関係や実績は0(ゼロ)であるぐらいに考えて、

他者を尊重して連携して仕事に望んで下さい」

 

と話しています。
創業メンバーである吉田、野村、佐々木でさえ

この2年で信頼関係がようやく少しづつできてきたかな、ぐらいに感じています。
他者尊重の姿勢として、新卒や年下であっても原則「○○さん」と呼ぶように私は心がけています。

 

3.ユーザーへの熱意が最も大切

こう書くと当たり前に見えるのですが、仕事においてユーザーへの熱意ではなく、

仕事そのものが目的になっているケースが良くあると思っています。

 

例えば、最近バズワードのグロースハックにおいて、数値分析をする、ということは非常に重要ですが、データベースにある数値を単に引っ張ってきてこねくり回しても何か判るものではありません。

グロースハックというバズワードの元に、

数値分析すること自体が自己目的化している時があると思っています。

そもそもユーザーの体験の何を改善したいのか?、というユーザーへの熱い思いがあって、

そこから必要な数値を設定して、その数値を計測する仕組みを作らなければいけません。

 

そういう意味では、

弊社では地頭はもちろんですが、それよりもユーザーへの熱意を一番重視しています。

地頭は最低限必要なラインはあると思っていますが、地頭が多少弱くても

ユーザーへの有り余る想いがあれば最終的にはカバーできると思っています。

ということで、クラウドワークスでは、
「”働く”を通して人々に笑顔を」というスローガンに基づき、

 

1.当事者意識を持ってあらゆる業務に取り組み、

2.他者を尊重し、

3.ユーザーへの熱意を持って

 

仕事をすることを大切にしています。皆さんにも何かの参考になれば幸いです。

それでは、明日から4月1日を迎える新社会人の皆さん、頑張って下さい!

個人が持つあらゆる資産が見える化する時代

2014.03.27

(本記事は、他サービスで記事投稿後、サービス終了に伴って保存のために転載したものになります。)

​日々クラウドソーシングやクラウドワークスの説明を知らない方々に解説しているのですが、

クラウドワークスのサービス説明をする時に良く引き合いに出すのが「ヤフオク」です。

​「ヤフオク」は、皆さまも良く御存知の通り、個人の余ってるモノを売買するサービスです。

スマホ時代にフォーカスされた​「メルカリ」なども急速に伸びているようですが、
​いずれも個人の余ってるモノを見える化してマッチングするのが基本的な仕組みです。

 

ヤフオク : 個人が所有する「モノ」を売買

​クラウドワークス : 個人が所有する「スキル」を売買

 

といった流れで、個人の色々な資産を売買するようになっているんですよ、説明しています。

例えば、

「明日1日だったらデザインする余裕がある」

「子供が眠ったこの2時間だけ仕事できる」

といった個人のスキルと空き時間を見える化して、

企業や個人がダイレクトにアクセスできる世の中の実現を目指しています。

そうすることで、日本中のあるいは世界中の個人の空いたリソースを有効活用できる、

というのがクラウドワークスの考え方です。

 

また、インターネットにある程度詳しい学生相手などにはこれに加えて、

「AirBnB」「Uber」の話をします。

「AirBnB」は、言わずと知れた急成長中のメガベンチャーで、

個人の「部屋」を一泊単位で世界中の誰かに貸すサービス。
2013年には年間600万泊を超えたそうです。

※参考記事 : ​​Airbnbは、なぜ旅人に受け入れられたのか

​「Uber」は、最近日本に上陸したことでも話題のベンチャーで、

アメリカでのビジネスモデルは個人の「車」を世界中の誰かにタクシーとして貸せるサービス
※日本で提供されているのは一部のサービスでしか無く、

個人の車をタクシーにしてしまうという一番破壊的な「UberX」は日本では提供されていません。

以下が詳しいです。

参考記事 : ​​Uberの本質は高級車ではなく、低価格タクシー(uberX)にある

 

こちらの文脈で説明をすると、

AirBnB : 個人の「部屋」の空き枠を売買

Uber : 個人の「車」の空き枠を売買

クラウドワークス : 個人の「スキル」の空き枠を売買

という流れになります。

 

これはインターネット業界では「シェアリングエコノミー」などと言われていて一つのトレンドになっています。

NHKでも特集されています。

※参考記事 : ​米で広がるシェアリング・エコノミー
いずれにせよ、国や企業に囚われず個人が持つあらゆる資産が見える化する時代であり、

そのような背景の中でクラウドワークスが伸びている、という話を常々しています。

 

読者の皆さんが新しいビジネスモデルを考える時には、

「個人のどんな資産が次に見える化するのかな?」

を考えてみると面白いかもしれません。